第二新卒看護師として「新生児特定集中治療室(NICU)」へ転職!
新生児特定集中治療室とは、早産、低出生体重児、なんらかの疾患をもつ新生児を24時間集中的に観察し、管理や治療を行う診療科です。保育器や人工呼吸器、心電図モニター等の常備と、新生児専門医師の常勤と当直医の専従、患児3名に対して1人以上の看護師を常勤させるなどの条件があります。
生まれつき重い病気があったり、小さく生まれて急変や悪化リスクがある新生児は、ここでの管理に置いて一命を取り留めるケースが増えています。
新生児特定集中治療室の看護師の仕事
大切なのは、患児の観察と異常の早期発見です。モニター装着や医療機器を多く付けている、生命徴候を現す機器を解析し、訴えの無い赤ちゃんの発するSOSに気付き、対応する力が必要です。それとともに重要とされる事が両親のサポートです。生まれたての自分たちの子供が命の危機にさらされているわけですから、パニックとショックとストレスで心は逼迫しています。お母さんは、自分を責めている場合も多くあり精神的支えとなる事が大切です。
また、異常早期発見の為に多くの医療機器を装着している事が多いですので、機器管理や機器の出すシグナルを読み取る力が必要とされます。
新生児特定集中治療室で働く看護師に必要なスキル
悲しむ両親に対応するスキルが必要です。新人看護師ではなかなか対応が難しい場合が多いです。子供を産んだり、育てたいした事が無い若い看護師では、言うべきことではない事を発してしまったり、良かれと思って言った事が両親の心の傷をえぐると言う事もあります。
また、新人看護師に多いのは、悲しみを共有しすぎて勤まらないと言う事です。子供が好きと言う気持ちだけでは勤まらないのが新生児特定集中治療室です。
新生児特定集中治療室で働く看護師に身につくスキルと資格
悲しい状況と結果に多く出くわす為、強い精神力と家族のサポート力が身につきます。命の尊さと良餅が救えた時の感激を家族とともに共有できる、心の優しさと気持ちの強さを身につけられます。
また、医療機器管理と患児の状態観察とケア、両親サポートと、同時進行で仕事をこなす能力が身につきます。医療機器の現すシグナルと、赤ちゃんの発するシグナルは時に一致し、対処をするきっかけとなる事があります。そのような判断や決断力を身につける事も出来ます。
資格では、助産師の資格が役立ちます。看護師ともに助産師も協働する診療科で、看護師は助産師の資格や知識がほしいと資格取得を目指す場合があります。新たに専門学校や大学で資格取得の為の勉強が必要ですので、修学支援のある病院で無ければ資格取得は困難です。
新生児集中ケア認定看護師と言う資格もあります。高度な治療が必要な新生児に対応する力のある看護師に認定される資格です。赤ちゃんに対する健康的管理、両親への精神的ケアなど専門的に対応できる看護師に与えられます。5年以上の実務経験と、3年以上の新生児集中ケアの筆跡が必要であることから、第二新卒看護師では、大学卒業という課題があります。
新生児特定集中治療室の仕事に興味がある新人看護師さんへ
■メリット
新生児看護における高度なスキルと知識を養う事が出来ます。大人と違い注射や点滴にも困難を感じたり、状態の変化の速さに驚くことがあるでしょう。経験を積むことで対応できる力が付き、判断力や臨機応変性を身につけられます。
また、最新機器への対応力が養えます。新生児には、多くの医療機器が装着されています。一つ一つを適切に活用し、読み取る力が必要となります。対応する事が必然となる為、着実に対応する力が養えます。
悲しい結果になる事もありますが、その小さな命を救えた時のやりがいと達成感、家族との喜びの共有が出来る事が新生児特定集中治療室のよいところでもあります。
■デメリット
職務中は、新生児の状態観察と機器の管理で肉体的にも精神的にも強いプレッシャーを感じる現場です。また、悲しみに触れることが多く精神的ダメージは測り知れません。
新人看護師でも、ベテラン看護師でも、心のメンテナンスが出来ないと退職してしまうケースが多くあります。一日が終わればクタクタで何もできないと疲弊している看護師も多くいます。家族の悲しみに触れ、その気持ちに浸りすぎて自分の精神を保てなくなったという声もあります。