《悩み相談室》急変が怖いです
カメさんからのお悩み相談
病院の病棟で勤務していた私は、患者の容体が急変するのがとても怖かったのですが、新人看護師のときにはまだ他の先輩についてもらっていたので、それほど怖いという感じはありませんでした。入院患者の容体が急変すると、一気に病院内が慌ただしくなり、この雰囲気を体験してからは、急変した患者が出ないように、祈るような感じで勤務していたのです。
病院には重症患者も運ばれてきますし、かなり高齢の人も入院しています。そのため、容体が急変してしまうのは絶対に避けられないということはわかっているものの、苦手意識と恐怖が離れない状態なのです。新人看護師から逆に新人を教えるような立場になったとき、このままでは不安で仕方がないのですが、何かよい対策などはないのでしょうか。
アドバイス
●基本的に慌てる必要は一切ない
新人看護師の中には、患者の容体が急変したときに、どのように対応すればよいのかわからずに、パニックになってしまうという悩みを抱えている人もいます。通常新人看護師が現場を全て任されるということはありませんので、先輩看護師について業務をこなします。しかし、その先輩看護師は急いではいても慌ててはいないはずです。なぜなら看護師が慌てる必要が一切ないからです。
新人看護師の場合には、患者の容体が急変したと聞くと、一大事だと感じて慌ててしまうのでしょうが、まずは落ち着いて看護師の役目は何なのかと思い直してみましょう。看護師の役目は患者の容体が急変したとき、患者の治療にあたることではありません。患者の容体が急変したと医師に告げることが看護師の仕事であるはずです。患者の容体が急変したからと言って、どのような状態なのか、どのように対処するのかということを考える必要はありません。
ただ医師にこの患者の容体が急変したということを素早く告げるだけでよいのです。後は医師の指示に従って行動すればよいだけですし、初めは先輩看護師が対応するので、何も不安がる必要はありません。よって患者の容体が急変したからと言って怖がる必要は一切ないので、悩まずにいつもの通りにしていればよいということを覚えておきましょう。
●他の医療機関に転職するという選択肢もある
病院にも規模があり、病床が多数存在していて、診療科も多数存在している病院もあれば、病床が少なく、診療科も限られてしまう病院もあります。病床が多い大規模な病院は、その分患者が急変することもあるのですが、小規模な病院であれば、重病患者が入院することは少ないので、急変する患者の数も当然少なくなるでしょう。どうしても急変した患者の対応が苦手というのであれば、小規模病院へ転職するという方法もあります。
もっと言ってしまえば、病床がない、入院する設備が整っていない病院へ転職すればよいのです。場合によってはクリニックに転職してしまうという方法もあるのですが、いくら患者の容体が急変したときには慌てる必要はないとは言っても、一刻も早く医師に告げるという大切な役目があるので、苦手意識や恐怖心を持ってしまうのは仕方がないでしょう。
どうしても苦手意識や恐怖心が取れないのであれば、努力して取り除く方法があるものの、転職してしまうという方法もあるので、よく検討して決めましょう。新人看護師のうちに転職すれば、第二新卒として別の職場で採用してもらうことも十分可能なので、何も無理して苦手意識がある職場に居座る必要はありません。もしくは外来勤務の求人が出ていれば、外来勤務の求人に応募することもできます。
外来であれば急病人が来ても、それほど重病患者の対応にあたることは少ないですし、あくまで看護師は補助的存在の仕事なので、怖くなる心配もないでしょう。しかし、可能であれば急変する患者が出てもしっかりと対応できるように努力するべきです。最初は怖いと思っていても、慣れてくれば先輩看護師のように、慌てず的確な判断ができるようになるでしょう。転職するか頑張るかはその人次第なのですが、どちらを選択しても不利になるようなことはありません。