《悩み相談室》ヒヤリハットが多くて悩んでいます
E.Oさんからのお悩み相談
私は病院に勤務している新人看護師ですが、よく失敗をしてしまう、失敗をする寸前で気がつくということがあります。失敗寸前で食い止められたからよいけれど、食い止められなかったらとんでもない事故になっていると怒られたこともありました。このように繰り返しヒヤリハットを起こすと、いつか大事故に繋がると説教されたこともあります。
自分は十分注意しているつもりなのですが、気がつくと失敗してしまう、もしくは失敗寸前の状態になっているのです。就職したばかりのときはまだ少なかったのですが、少し経ってから多くなってきました。きちんとノートを見ながら作業をしていますし、勉強もきちんとしています。ヒヤリハットが多い状態をどのようにすれば改善できるのでしょうか。
アドバイス
●インシデントやヒヤリハットを起こしたら、詳しい内容をメモしておく
どうしてもインシデントやヒヤリハットが直らないという場合には、その日に起こしたインシデントやヒヤリハットをノートなどにメモしておくとよいでしょう。ただメモをしておくだけでは意味がないので、どのような状況でどのようなインシデントが発生したのか、何が原因でヒヤリハットが発生したのかを自分で考えることが重要です。
そうしないとまた同じ失敗をしてしまいます。そして出勤前には必ずノートを読み返してみるということも重要です。このような対策を取っておけば、二度と同じ失敗をすることはないでしょうが、これでも同じ失敗をしてしまうということは、自己分析が全くできていないということです。新人看護師は覚えることが多いので、どうしても前日の注意点を忘れてしまうこともあるでしょう。
しかしヒヤリハットを起こしてしまうと、致命的な事故に繋がってしまう可能性もあるので、必ず改善しなければいけません。忙しかったから、注意不足だったというのは通用しません。まずはしっかりと自己分析をして、ヒヤリハットを起こした理由、どのような状況だったのか、改善方法をしっかりとメモしておき、本格的に仕事を行う前に直しておかないといけません。
●改善策の提出を義務付けている職場もある
職場によってはヒヤリハットが発生した場合、必ず状況を書類に書いて提出することを義務付けているような職場もあります。なぜこのような対策を行っているのかというと、それだけ看護師の仕事というのは失敗が許されない職業だからです。もし自分の家族や友人が、医療ミスによって大惨事になったらどう思うでしょうか。このように相手の立場にたって仕事をしなければいけないのです。
よってヒヤリハットが発生した場合には、発生した状況や内容、さらには改善策を書いて上司に提出しないといけない職場も存在しています。このような職場に行くことで、改善できる可能性もあるのです。人によってはストレスや疲れによって失敗をしてしまう人、ヒヤリハットをしてしまう人もいるのですが、これは理由として当然認められないでしょう。
新人看護師の場合には疲れていて当然ですし、ストレスも溜まります。このような苦悩を乗り越えてみんな看護師として活躍をしているので、自分だけが辛い立場だと考えていてはいけません。常に程よい緊張を保ち、順序を確認しながら仕事をこなしていけば、少しずつでもヒヤリハットをなくすことはできるでしょう。問題なのは少し慣れてからと言っても過言ではありません。
なぜなら始めのうちは緊張しているので、しっかりと手順を確認するから失敗はもとより、ヒヤリハットもありません。しかし、少し慣れてくると油断してしまう場合があるので、ヒヤリハットが多くなる人が増えるです。このような状態にならないために、インシデントやヒヤリハットが発生したら、改善策の提出が行われているということを忘れてはいけません。