働き始めて「痩せた」と感じたら要注意!
人がやせると言う事は、エネルギー摂取不足や過労、ストレスによる食欲不振やストレスに対抗しようとして必要以上にエネルギーを消費している場合があります。
新人看護師は、仕事の環境や仕事の過労によるストレス、過重労働、人間関係やその他の精神的苦痛によるストレスを抱えています。これが原因で、心身症や軽い鬱状態、その進行によりうつ病やパニック障害を呈する場合があります。
働き始めて、どんどん体重が減少しているという新人看護師がいます。時に、自然にやせる状態を喜んでいる新人看護師がいますが、喜べているうちはまだしも、どんどん体重減少し、働く体力や気力を失う場合があります。
働き始めて痩せたと感じる新人看護師は要注意です。精神的バランスの崩れが原因、精神疾患が背景に潜んでいる場合があります。
激痩せの原因
精神的ストレス
緊張や不安、日々の仕事の過労、ストレスにより交換神経優位状態が持続し、消化吸収を促す副交感神経が抑制され、食欲低下が起こります。また、交換神経優位状態は、代謝を促し、エネルギーを過剰に必要とすることがあります。よって、過食状態でもやせてしまう事があります。
ストレスが原因で、言えんや胃潰瘍、排便障害等により食事摂取量の低下や消化吸収機能の低下による体重減少を認める場合があります。
神経性食欲不振症
ストレスや、極度の肥満への恐怖感から摂食障害を来たす場合があります。満たされるまで食べて、その罪悪感の反動から嘔吐を自分で引き起こす事があります。ストレスで、自分の容姿に対するイメージが変容し、痩せを良しとする意思になることがあります。
甲状腺機能亢進症
これも、ストレス原因で甲状腺ホルモンが過剰分泌され、代謝促進により体重激減する疾患です。食欲があり、たくさん食しているにもかかわらず、エネルギー代謝が活発で体重が減少していきます。
胃炎、胃潰瘍
ストレスが原因で、胃部不快感を初症状として、胃痛や食欲不振を来たす場合があります。時に下血などを起こしてしまう事もあります。胃炎や胃潰瘍により食欲不振を呈すことがあります。
潰瘍性大腸炎、大腸炎
これも、ストレスによる自己免疫性疾患という場合があります。下痢や便秘による排便障害を呈し、時に仕事に支障を来たす栄養摂取困難の状況に陥ります。仕事をする為には、食事をとれる、仕事をするエネルギーを摂取する必要があります。排便障害による食欲不振、排便障害を緩和するために意図的に食事を制限してしまう人もいます。
新人看護師にできる予防法
やせていることを喜ばない
看護の仕事は、重労働で肉体労働です。必要な栄養を摂取できなければ体重が減少していくことは当然です。体重減少を感じたら、エネルギー不足を疑いましょう。
仕事を続けていくには、必要な栄養摂取と、体力維持が必要です。体重減少は、仕事をするエネルギーを摂取出来ていないと判断できます。痩せを喜んでいる場合ではありません。
ストレスをためない
新人看護師の抱えるストレスは、仕事によるストレスが多いことでしょう。休日は、仕事のことを忘れて、プライベートを充実させる、好きなことをしてストレスを発散する。自分へのご褒美を十分に与えるなどして負の感情を溜めこまないようにしましょう。
体重が急激に減少してしまったときの対処法
体重減少が著しい、原因が分からない場合は、医療機関の受診が必要です。精神疾患は、自覚症状が無く、知らず知らずのうちに悪化、進行、仕事が出来ない状態に陥ることがあります。
内臓疾患では、胃炎や胃潰瘍による胃穿孔などの重症例を認めることもあり、内分泌系疾患は、ストレスによる症状進行、入院が必要となる事もあります。
「なんかおかしい」と感じた時には手遅れな事があります。何も問題ないかもしれませんが、医師の診断による治療の可否の判断を仰ぎましょう。
新人看護師の皆さんへ
仕事を始めると、業務を覚えることや仕事に慣れることに必死になり、自己管理が出来ないことや、自己管理まで目が行き届かないことがあります。それが原因で治療が遅れ手遅れとなるケースがあります。
特に、新人看護師は、覚えることが多く、そのプレッシャーによる過緊張状態で、自分の不調に気付きにくい状態です。何より、看護業をしていて、今まで通りに食事をしていても体重を減少させる場合があります。それが極度となると異常です。
それほどに、看護の仕事は大変という事を理解しておく必要があるでしょう。