第二新卒看護師として「医療安全対策室」へ転職!
安全性が高く、質の高い看護が提供されるよう、療養環境が患者さんにとって不利益となるような事が無いように日常的に引き起こされたインシデントやアクシデントの情報分析を行い、次に同じ危険を引き起こさないように事故防止に努める、その対策を考える対策室です。リスクマネージャーと言われる事もあり、現場と連携して事故防止、事故対策を考える部署です。
個々に勤務する看護師は、管理職者となる事が多く、これまでに臨床経験が豊富で、あらゆる医療事故への対策を考えてきた人材、現場でも医療安全委員会を経験している看護師が勤務する事が多いのが特徴です。また、医療事故が起こった場合、訴訟となるケースもあります。その場合の対応や対策が強いられる部署でもあります。
医療安全対策室の看護師の仕事
医療安全対策室では、現場で上がってきた日々のインシデント報告やアクシデント報告を受け、今後同じことを起こさないように対策や対応を考慮し、現場のマニュアルや変更しなければならない事に対して指導や助言を行います。また、研修や勉強会を開き、医療過誤や医療事故に対する意識付けを行い、インシデントやアクシデントを引き起こさないよう職員啓発を行います。
また、患者さんへの病院に対する投書などを集約し、安全や病院に対する要望を反映させ、よりよい病院運営が出来るよう医療安全に役立てます。
また、管理者として、職員の疲弊や休暇の不足は医療安全にかかわるミスを起こしかねないとし、職員の休暇の取得やリフレッシュに関しての働きかけを行う仕事もあります。
医療安全対策室の仕事に興味がある新人看護師さんへ
医療安全に特化した看護師として、現場での業務が少なく身体的には負担が少ない職場です。また、日勤のみの勤務形態で不規則勤務が無いという場合が多いです。
医療の安全に関して考える上で、職員の働きやすい環境作りなどを考えることから、現場看護師から喜びの声を聞く事があり、自分のしている仕事にやりがいを感じられる事があります。また、対策した内容により未然に事故が防げたとの声が現場から聞かれた時には、この上ない喜びを感じられます。
そして、研修や勉強会で職員教育を行い、実際のインシデントやアクシデントの統計が減っていると感じる事もあり、達成感を感じられる事も多々あります。
新人看護師における「医療安全対策室」への配属は無いと言ってよいでしょう。現場経験が無ければ考えられる危険性やリスクを考えられる事ができません。よって、経験の多い看護師が配属される場所です。しかし、経験を積み看護管理者としてのマネジメント技能を養う事で働く事が期待できる部署でもあります。
しかし、現場で働くと言う喜びは感じられなくなります。現場に出る時は、インシデントやアクシデントが発生した状況を知るためにその場に赴くと言った状況が多く、患者さんに看護ケアを実践すると言う事は激減するでしょう。現場主義の看護師であればやりがいを全く感じない部署となります。
また、対策室で考えられた対策は現場看護師が実践するものです。自分で対策を実践してみると言う事は少なく、現場の声を聞いてどうであったかと知ると言うこととなり、考えた事を実感する事も少ないです。
新人看護師には経験できない部署となります。配属されたとしても、その経験が浅いために力を発揮できる事は無いでしょう。机上の空論と言われるに過ぎません。よって、新人看護師で医療安全対策室に努めたいと考える場合が、十分な臨床経験を積むことが必要です。そして、医療安全対策室で働く看護師は、インシデントやアクシデントを起こした看護師から状況を聴取すると言ったあまり喜ばれない仕事を行わなければならないのも辛い立場と言う事です。