新人看護師が感じやすいギャップ

皆さんも「看護師を目指そう!」と大きな夢と理想を抱き、看護師教育を受け始めたと思います。

「こんな看護師になりたい」「こんな現場で働きたい」「こんな資格を取りたい」など、抱く思いは膨らんでいきます。

基礎教育の為に学校に入学し、学習と実習を繰り返し、より実践に近い経験をすることで、「あの看護師さんみたいになりたい」「あの看護師さんは反面教師だ」などと感じる思いは様々でしょう。

そして、国家資格に見事合格し「看護師籍」を取得、入職すると、ほとんどすべての新人看護師が何かしらのギャップを感じることになります。

理想と現実の差に驚き、自信を失ったり、度肝を抜かれたり、意標をつかれてしまう事があり、一年以内の退職者は9.2%と言われ、10人に一人が早期離職や看護職からの離脱をしてしまう現状があります。

では、新人看護師が受けるショックを理解し、そのギャップを乗り越える方法について学んでみましょう。

スキル面で感じるギャップ

看護基礎教育では、看護実習を採用していますが、その内容と臨床実践における実際の経験の差が、新人看護師を苦しめることがあります。

看護実習では、一人の患者さんを受け持ち、その人の病態や治療、看護について学び、看護転換を学んでいきます。

しかし、臨床現場では、複数人数の患者を受け持ち、その一人一人の病態や治療、必要な看護をアセスメントし、計画立案、実践と言う事になります。

一人一人行うケアや処置、そのタイムスケジュールは異なり、優先順位を考えながら完璧に業務遂行、円滑な進行を要求されます。

一人しか受け持ったことが無い、チーム医療の一員としての業務遂行は実践していないために、その業務量と優先決定の難しさ、また、患者さんや家族、医療スタッフとの密なコミュ二ケーションや関わりをこなさなければならない状況に他いおい出来ず、自信を無くしてしまう事があります。

学校教育では、「優」「良」などと高評価を得ていた新人看護職員でも、この高度な実戦力を要求される現状に対し、「自分はこんなにも出来ないのか」「また、怒られた」「自信が無くなった」と自分の能力の無さを感じることがあります。

よって、教育と実践の能力差を目の当たりにし、早期離職や早期退職に至ってしまいます。

厚生労働省の新人看護職員研修のガイドラインには、103の項目に分け実戦力強化を推進しています。

その中でも、学校卒業後、入職前に新人看護職員が自信を持って実践できると回答出来た内容は、平均4項目程度にとどまっています。「バイタルサイン測定」「シーツ交換」「リネン交換」などの実習でなんどの繰り返している内容です。

また、学校教育や看護実習で選択される患者と言えば、病態的にも、患者さんの特性や性格的にも関わりやすい人を選定する事が多く、患者との関わりやコミュニケーション、時にクレーム等を受けることがある臨床の現場では、「実習では、こんなことはなかった」と自己のコミュニケーション能力や対人関係能力に自信をなくし、ギャップを感じることがあります。

この他、関わりやすい病態の患者を担当する事により、現代の高齢化や身体的特徴の複雑化した患者の疾患への対応が出来ず、自信の劣りを感じて自信を無くしてしまう事があります。

能力に対し、新人看護職員の75%~80%で看護実習と現場との差を感じており、「もっと動けるはずであったのに、何もできない」と感じる新人看護職員の多さを理解できます。

理想の看護師像とのギャップ

看護の仕事のイメージは、「人の為に働ける」「人を癒すことが出来る」「人に喜ばれる仕事」「白衣の天使」「きびきびとして、格好良い」「遣り甲斐がある」「専門職」などと好印象を持っていることが多いでしょう。

しかし、実際の看護の現場と言えば、「キツイ」「キタナイ」「キケン」の3Kであると言われています。

看護実習では、目に見えなかった看護師の仕事の一部始終を経験し、目の当たりにすることで、思い描いた看護師像を崩壊させてしまう現状があり、新人看護職員のリアリティ・ショックは深まります。

患者さんからは、「ありがとう」「助かった」と言われることが多いと感じていた看護職員は、時にクレームを言われ、何をしても苦痛を取り除けない現状に直面し、理想と現実の差を感じます。

溌剌と、健康的に、明るく、楽しい仕事と感じていた新人看護師は、不規則勤務による疲労や苦痛、仕事や人間関係のストレスを重積させてしまう事により「こんなはずではなかった」とショックを感じます。

また、チーム医療における看護職員や他職種との連携を求められる実戦の場では、報告や連絡や相談というやり取りに困難さを感じたり、人間関係や信頼関係の構築、コミュニケーションの難しさを実感し、理想との差を実感する事があります。

看護師の仕事のイメージは、やってみないと分からない、職場や業種により府に気が異なるなど、複雑、多種という現状があります。理想が輝かしい、煌びやかなイメージが高い人は、このギャップに耐えられないと感じることがあります。

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