部屋持ちに不安がある新人看護師さんへ
4月に就職して、早半年以上が経過しました。
早い医療機関では、この時期の新人看護師は、日勤業務の一人立ちや夜勤導入などと、新人看護師としてのレベルアップが図られる時期です。
日勤業務の一人立ちと言えば、部屋持ち開始、部屋持ちの一人立ちを意味します。
しかし、これまでは先輩やプリセプターはついてくれて安心して業務出来ていましたが、これからは一人です。此処に不安を感じる新人看護師は多く居て、時にパニックに陥ることがあります。
でも、大丈夫です。
きちんと周囲は見ていてくれています。
新人看護師の部屋持ちに関する不安
昨日まで、先輩が温かく見守り、時に厳しく、時に優しくフォローをしてくれて看護を出来ていた看護師も、一人立ちの時が来ました。
看護師としての成長を喜ぶ前に、不安におののく新人看護師がいます。どのような不安があるでしょう。
- そもそも、どう動けばよいかわからない
- 一人になるとパニックになる
- 安心感が無いと思うように動けない
- もしもの時に判断や対処が出来る自信がない
このような思いを抱え、時に新人看護師は、リアリティショックやパニック状態に陥ります。そして、これを引き金にうつ症状や不眠に至る新人看護師もいます。
しかし、落ち着いてください。
これまで経験したことは何ですか?日々繰り返してきたことをもう一度落ち着いて確認してください。
実践する前のシュミレーションや、充分な情報収集で対処出来ることが多くあります。
そして、自分がいつ、どのように動くかどうかを考え、その日のリーダーやプリセプターに事前に相談しておきましょう。
部屋持ちが不安な時、どうすればよいか
●前もって担当を聞いておく
新人看護師が部屋持ちをする際は、大体軽症の患者さんと言う場合が多く、病棟でも限られることがあります。よって、前の日に大体この人たちかなと予測がつく場合があります。
前日に、自分が翌日に担当しそうな患者さんを先輩やリーダークラスの看護師に確認しておけば、事前な情報収集がその人たちに必要なケアや看護を復習しておくことが出来ます。
「今日はまだ分からない」との返事を貰うこととなるかもしれませんが、一応、誰を担当するかもしれないか聞いておくと得られる情報や学んでおくこともできるでしょう。
●出来ない時、困った時は声を上げる
一人立ちと言えど、一人前ではありません。昨日までは、一緒に看てくれていたから安心して出来ていた看護ケアも、一人になるだけで緊張し、上手く出来なくなることもあります。
そんな時は、「わかりません」「できません」「確認お願いします」「私、パニックになっています」と声をあげてください。
周囲は、黙って仕事をして言える新人看護師には、あまり目を掛けられません。
それは、先輩たちも自分の業務に必至だからです。
よって、自分から「ヘルプ」の声を出していく必要があります。困っていると分かれば、先輩たちはきちんとサポートしてくれます。
●報告、連絡、相談
新人であっても、ベテランであっても、報告・連絡・相談は大切です。自分の業務がどこまで済んで、どこまで行き詰っているかを報告しましょう。
そこから正しい助言を得て安全な看護を行う事が大切です。
そして、医療の現場はいつも一定ではありません。急な変更や指示追加等もあります。
変化があったことは、どんなに小さなことでも先輩に報告しましょう。自分が良かれと思ってしたことも、良きに計らわないことがあります。
連絡する事で、これまで通りの業務進行ではなく、何か変個が必要なことが出てくるかもしれないと考えましょう。
そして、業務を行ううちに、疑問や不安、迷うことは当然です。先輩看護師であってもいつも不安やこれで良かったのかと感じることがあります。新人看護師であれば、いつも正しく判断や実践できるわけがないでしょう。
不安や疑問はそのままにせず、相談するようにしましょう。
まとめ
新人看護師を部屋持ちさせても、すぐに業務を円滑に出来るとは周囲は全く考えていません。
しかし、仕事にも慣れてもらわないといけないし、いつもでも新人と言うわけも行かないので、一人立ちと言う試練を与えます。相談や質問の声を挙げられるかと試される時期でもあります。
出来ないのは分かっています。
だから、安全に出来るように自分で工夫して、助言を得て実践する力を養ってほしいのが現場の思いです。
部屋持ちが不安な時、同期や新人看護師の同士に相談する事も良いでしょう。いろんな人の意見を聞き、一人前へと成長しましょう。