吐き気・動悸・不眠の症状が出たら…
新人看護師を悩ませる、身体の症状として、吐き気や動悸、不眠などの症状があります。これらの症状は、仕事を始めたことによる種々のストレスが原因で起こることがあります。仕事のプレッシャー、仕事の疲労、人間関係や医療環境という特殊環境に身を寄せていることなどがあります。
その原因は一人一人異なりますが、これらの症状が続くと、仕事に出勤する事すらままならなくなります。
では、この心身症状は一体、何故起こるのでしょうか?
この症状をどう克服し、仕事を継続できるよう対処すれば良いのでしょうか?
吐き気、動悸、不眠の原因
これらの症状は、ストレスが原因で起こると言う事が分かっています。そのストレスの原因は、新人看護師であれば、学生から社会人になると言う環境の変化や、医療施設へ勤務する重圧へのストレス、職場環境や人間関係によるストレスなどが原因に挙げられます。
心身症
身体疾患の症状に関しては、心の状態が影響すると言われています。精神的過緊張、ストレスは持続する事により、その反応として身体的不調を訴える場合があります。
各種検査をしても異常を認めず、しかし、身体的不調が持続している場合、心の影響を疑い、「心身症」と診断される場合があります。腰痛、肩凝り、胃痛、吐き気、動悸、全身倦怠感、疲労感なども症状の一つとして挙げられます。
適応障害
環境の変化に適応出来ず、その変化に対して心身的に強いストレスを感じ、環境適応困難となり、種々の症状を出現する事があります。うつ病や心身症と診断されてしまう事もあります。
不安、抑鬱、あせり、混乱、不眠、食欲不振、疲労感、頭痛、吐き気、不眠、体の震えなど多くの症状が挙げられます。自律神経失調症や心身症と診断される場合もあります。
パニック障害
強い心配や恐怖により日常生活を継続する事が困難な症状が出現します。心理的葛藤により引き起こされるとされてきましたが、近年、ストレスが原因で、脳機能障害を引き起こし発症するとも考えられるようになってきました。
ある現象や置かれている状況に対して強い恐怖感や不安感を強め、パニックを引き起こし、正常判断が出来ず、注意不足、集中力不足が起こります。時に、うろたえその場から動けなくなる状況もあります。
新人看護師のストレスの特徴
●原因
仕事のプレッシャー、先輩との人間関係、不規則な勤務形態、肉体的疲労、精神的逼迫状態などがストレスの原因です。
●症状
憂鬱な気分や軽い不安感から始まり、その不安感を強め、涙もろくなる、物事に過敏になる、身体的不快症状が次々と出現することとなります。
吐き気、動悸、不眠以外にも、頭痛、胃痛、倦怠感、関節痛など原因不明の身体症状に悩まされます。仕事に行きたい、看護がしたい気持があっても、仕事に行くとなれば、憂鬱、やる気の低下、涙が出る、めまいや動悸に悩まされるなど、自分の意思に反して身体が拒否反応を示します。
●ストレスに影響を受けやすい新人看護師
真面目、責任感が強い、自分で何でもこなしたい、注意されたくない、人を頼りたくない、完璧主義の性質のある新人看護師が陥りやすいと考えられています。
吐き気、動悸、不眠症状… 精神の悲鳴を乗り越える方法
ストレスの除去、回避
まずは、心と体のバランスを崩し、今、辛い状況から脱却するために、仕事を休暇することでストレスの原因である職場から離れます。退職とは違い、病気休暇や療養休暇により少し、環境を元の状態に戻します。
今、退職してしまっては勿体ないです。堅田のバランスが整えば、心機一転仕事場に適応できる事もありますので、今は、休むことを選択しましょう。
そして、専門医療機関を受診し、適切な助言のもと、鬱状態には抗鬱薬、不安症であれば、抗不安薬、不眠症であれば睡眠導入剤などにより治療を開始します。症状が改善してきたら、ゆっくりと復職を考えます。その時に、症状を強める、悪化する場合は退職を考慮しても良いでしょう。
適応性を高める、ストレスに強くなる
適応性が無ければ、復職しても、退職して転職しても同じことを繰り返します。よって、自分の性格と性質を理解し、ストレスに抵抗できる性質を高めることが必要です。
カウンセリングや認知行動療法などにより、自分のストレス因子に対する捉え方の特徴を理解し、ストレスを感じた時に、どのように考え、対処する特徴があるのか、そのどこに問題があるかを理解し、ストレス対策が出来るよう訓練します。
ストレスは、人間が生きていく上で回避できません。ストレスと上手く付き合う方法を身につけなければ社会背かつが困難となるのです。