看護観を確立させよう!
あなたの看護についての考えは、どのような物がありますか?
看護師を目指そうと考えた時、「あんな看護師になりたい」「こうはなりたくない」「患者さんに○○をして挙げられる看護師になりたい」と希望を抱き、看護学校に入ったことと思われます。
そして、学生時代「看護観」という題材のレポートも書いて来た経験があるでしょう。今一度、「看護について」「看護観について」考える機会を持ち、これからの課題や目標を見出していきましょう。
看護とは
看護とは、病気を治すことではありません。これは、医師が行う事です。では、看護師は何をする仕事なのでしょうか?これが看護を考えると言う事です。
・患者さんの診療の補助
・患者さんの日常生活支援
一言でこう言っても、何をどう行うと言う事が大切です。言葉でわかっていても、実践できなければ意味が無いことなのです。
では、看護、看護師に出来ることは何でしょうか。
患者さんを支援し、元の生活レベルに近づけ、安全かつ安楽な生活を送れるようサポートする事です。
患者さんは入院により、安静指示により、病気や後遺症により、治療のせいでなど、理由はそれぞれですが、これまでの生活を自分の力では維持できなくなっています。その出来なくなっている、困っていることを、看護師により適切な方法で出来るように支えることが看護ではないでしょうか。
医師の指示により正しく治療が受けられるよう、診療の補助を行うことも看護師の仕事です。患者さんが、必要な時に正しい方法で、適切な治療や処置が行われ、回復や状態維持に関われることも看護の一つです。患者さんの一番近くに居て、異変に気づく、回復を感じられるのも看護師の仕事の特徴です。
あなたにとっての看護とは
看護、看護観とは、自分の看護を行う事に対する「信念」ではないでしょうか。曲げることのできない、こうありたいと言う気持ちです。
・患者さんに寄り添う事
・患者さんの話を聞くこと
・患者さんを楽にできることを考えること
・優しさを提供する事
・癒しを与えること
・知識と技術を持って患者さんと関わること
・質の高い看護がしたい
・患者さんの為とは何かを考えながら仕事をすること
このように、看護に馳せる気持ちは十人十色ではないでしょうか。
また、看護観は確立されたものではなく、変化していくものです。多くの患者さんに関わり、経験を積むことで漠然とした思いが確固たるものとなり、その固まった思いを膨らませて実現していくことで深みある看護師に成長していくのです。
こうありたいと言う気持ちを、どのように実現していくかを考えることも看護観を確立するために必要なことです。
看護観を深める
看護観には、正解はありません。ゆえに、「看護」について考え、どのような看護師でありたいかを自問しながら仕事を行わなければなりません。
ぼんやりと、なんとなく看護をしていると、看護観を深めることはできません。目的を持って看護をしていくことが、患者さん主体の質の高い看護なのです。
どのような看護師になりたいか、目指す看護師像に正解はありません。その為に、看護観を語ることを恥ずかしいと感じる新人看護師もいます。
しかし、胸を張っていってください。「こんな看護師になりたい」と。
自分が看護師として成長するためには、大きな目標と夢が必要です。それを達成するために経験を積み、学会や研修で学び、看護師としての夢実現を目指すのです。
看護観を確立させるには、自分にとっての看護は何かを振り返り考えることと、看護師としての経験を積むことです。
新人看護師は失敗をします。失敗を恐れて仕事がストレスになることもあります。しかし、看護は実践の科学とも言われます。実践して、失敗して、その失敗を振り返り次の糧に出来れば看護観も自ずと深っまっていくのではないでしょうか。