先輩看護師に指導を受けるときの姿勢・態度
看護師として勤務を始める新人看護師は、どのような気持ちで仕事を開始しますか?
「職員なのだから、教えてもらって当然」「覚えが悪くて申し訳ない」「一人の専属の先輩がついてくれてありがたい」「なんで分かりやすい説明が出来ないの」「成長出来ないのは、あの人の教育が悪いから」「出勤さえすれば、そのうち一人前になれる」など、仕事をする姿勢は、新人看護師の仕事に対する考え方や取り組みにより異なります。
その新人看護師の生い立ちや価値観により異なってくる場合もあります。
適切に効果的な指導を受けたい新人看護師であれば、どのような新人看護師に先輩看護師は教育したいかということに着目し、自分の行動や言動を律する事が出来るでしょう。
しかし、教えてもらって当然と感じている新人看護師は、先輩の反感を買いなかなかうまく指導を受けられなくなる、立場が悪くなることも予測されます。
看護師としての成長を求める新人看護師の態度とあり方について考えてみましょう。
新人看護師が怒られる理由と態度
・洞察力の欠如
・観察力の無さと観察点の見落とし
・自分の業務とその進行、優先順位が分かっていない
・判断力の低さ
・報告、連絡、相談が出来ない
・自己判断での勝手な業務
・ナースコールや電話に出ない
怒られる原因は多くありますが、期待するから、成長を期待しているからこそ先輩は注意します。好かれたい、良い先輩で通したいと言う気持ちがあれば、叱ることはないでしょう。
しかし、嫌われても、拒否されても看護師として一人前になってほしい気持があるから、口を酸っぱくして同じことを注意し続けることがあります。
出来ないのであれば、出来ないなりの努力や行動を示していれば、怒られるのではなく、良いアドバイスを貰える事もあります。
まず、怒られることを嫌がるのであれば、怒られないように努力する必要があります。
起こる方にも労力やエネルギーを要します。出来ることなら起こりたくないのが先輩看護師です。
教育を受ける新人看護師としての好ましい態度
自分から何でも積極的に声を出す
「私やります」「見学させてください」「フォローお願いします」「お願いします」「ありがとうございました」など、自分から学びたい気持ちを前面に出し、成長したいと思う意欲を出す事で、周囲は、「もっと丁寧に教えてあげよう」と言う気持ちになります。
返事と応答は伝わる声ではっきりと
忙しい業務中の質問や相談、指示受けや返答に対して、分かりにくい返事や報告は伝え割りにくく、聞き返す事があります。その聞き返すと言う行為がもっともタイムロスと感じたり、イラッとする原因となります。
伝わるようにやり取りをするよう心がける必要があります。分からないことは分からないと言いにくいかもしれませんが、業務を円滑に行う上ではっきり伝えることは、時間を短縮して再教育を受けられるチャンスともなります。
笑顔であいさつ
やはり、新人看護師の求められる姿勢は、明るく元気で若さを出すと言う事です。基本的な社会人としてのマナーとして、挨拶が出来ることが重要です。朝一番の「おはようございます」の新人の元気な挨拶は、先輩看護師の良い刺激となり元気を与えます。
「ありがとうございました、助かります」などとの一言は、かわいらしい新人、また教えてあげようと感じる新人看護師となることが出来ます。
素直に聞く、メモをとる
指導に対し、「でも」「いや~」「なんで」などと否定的な態度を取れば、教育する意欲を低下させます。素直に有難いと感じながら真剣に話を聞くことが教育を正しく受ける関係を保つために必要です。
そして、メモをとると言う行為は、指導への理解がしたいという姿勢を表出する事になります。振り返り、分からないことがあれば確認する事が出来ます。
しかし、メモもとらない新人看護師が再度同じことを聞いて来た時、「どうせまた聞けばよいと思っているだろう」と教える気力を失わせてしまう事があります。指導を素直に受け止め、それをメモする行為は大切です。
勉強と振り返り
自己学習や研修への参加、実践の振り返りを行う事で実践したことを自分の知識と技術に帰ることが求められます。それが、専門職、社会人としての正しい姿勢です。
能力を高めるために学び、能力向上に勤めることは看護師に求められる姿勢です。先輩看護師も、頑張っている新人看護師には、特別目をかけたいと感じ指導に当たります。
出来るか出来ないかではない
出来るか出来ないかではありません。そもそも、先輩看護師は、新人看護師が指導の通りに動けるとは思っていません。出来るように努力する、出来る為に考える姿勢が新人看護師に求められる姿勢です。