新人看護師とクリニカルラダーシステム
看護師の継続教育や能力開発にクリニカルラダーを用いる医療機関が多くあります。全国の看護協会の看護師スキルアップ研修にも、クリニカルラダーの段階別研修を計画している内容が多く、一般的な教育方法と言えます。
新人看護師にも、ラダーⅠの基礎教育から開始されている場合が多く、この目標設定や段階クリア方法など、知りたい情報が多くあると思います。
適切に指導を受け、円滑に課題を消化し、次々と能力アップ出来るよう基礎知識を身につけておきましょう。
新人看護師が生き生き働ける職場とは
やりたい看護が実践できる環境です。挑戦したいこと、経験したいことが出来る場所で新人教育を受け、能力開発をしたいものです。
また、その意欲をバックアップしてもらえる職場が、新人看護師の働きたい職場です。
クリニカルラダーとは
新人看護師が身を寄せるクリニカルラダーレベルは、ラダーⅠと言い、新人看護師からエキスパート看護師の育成を目指し、一年目看護師には臨床現場における看護実戦が、教育指導のもと行えるという目標設定があります。
これをクリアするために、どうすればよいかを細かく課題を立て、経験により目標達成を目指します。そして、2年目、3年目の自立して看護実戦が出来るという目標につなげられるよう業務や医療知識を身につけていきます。
患者中心の質の高い看護を実践できる看護師を目指し、実践する看護師を励まし、勇気づけ、認めることで育成、評価を行い能力開発支援を行います。
最終的には、あらゆる分野に対応できる医療や看護の幅広い分野を極めたジェネラリスト、看護の管理職としての分野を極めた管理者、特定の看護分野を極めたスペシャリストを目指して能力開発を行っていきます。
新人看護師の目標設定
新人看護師が、一年間で習得しておきたい臨床実践に必要な医療・看護知識や技術を経験し、指導を受けながら安全に実践する力を養います。
また、社会人として、職業人・専門職者としてマナーや倫理、態度を弁えた行動がとれるよう教育が行われます。
・チームとしての役割遂行、責任ある行動がとれる、連絡や報告、相談により安全な医療提供が出来る
・日常生活支援の基礎知識や技術を身につけ、実際に安全なケアが出来る
・患者の安全確保の下、看護実践できる
・院内外の研修に参加し、自律した能力開発が出来る
この他にも課題や目標は個別にありますが、どのような看護師を目指しているかにもより、明確な到達目標と到達水準が決定されます。
その到達は、目標に対して80%の到達により達成とされ、クリアできなければ次のレベルⅡへ進むことができません。
クリアし、次のステップへ進行できることが新人看護師の自信となり、遣り甲斐、引いては能力開発の関心へとつながると考えられています。
新人看護師としての取り組み姿勢
新人看護師の能力開発については、厚生労働省の新人看護師育成教育計画により、新人看護師教育の努力義務を果たすために年間計画を立てている医療機関が多くあります。その計画や方針に則り、新人看護師は各種研修に参加するようになります。
それは、積極的かつ前向きに参加する事が必須ですが、予定された内容である為、受動的に、強制と感じてしまう場合があります。
しかし、看護協会が主催する新人看護師研修や院外研修、特定分野の講師主催の能力開発研修などに参加する事により能力開発を行う方法もあります。
まず現場では、新人看護師として基礎的な態度、知識、技術を極めることを求められ、それを達成するためには、医療機関の実践する院内教育に参加し、趣旨を理解して自分の知識や技術として習得する事が大切です。
受け身の姿勢にならず、積極的に学ぶ姿勢を身につけることも新人看護師に求められる姿勢です。