新人看護師がクレームにあったときの対処法
新人看護師とは、ミスや失敗が付き物です。学校では習ったけれど、経験したことが無い内容や、経験したことはあるけれど現場での経験不足により思うような結果を得られないことがあります。その失敗により患者さんや家族に苦痛を与えてクレームを貰うこととなったり、注意を受けることがあります。
また、患者さんの新人看護師の見る目線の厳しさから、クレームに至ったり、コミュニケーション能力不足により、何気ない一言に怒りを与えらり、悲しみを与える結果となり苦情を頂くこととなることがあります。
苦情は貰いたくないものですが、その苦情を基に自分を磨き、高められる結果となることもあります。新人看護師が貰いやすい苦情をその対処策について学んでみましょう。
新人看護師に対してよくあるクレーム
態度や言葉遣いが悪い
何気ない一言や言葉かけ、言動や行動に対し、患者さん自身や家族の方より苦情を受けることがあります。
コミュニケーションを図ろうと、話しかけると、その言葉に対して「カチンときた」と思いのそぐわない苛立ちを与えてしまう事があります。また、関わることを繰り返し、ついつい馴れ馴れしい言動となり、患者さんや家族に方から言葉遣いを注意されることがあります。
この他、看護ケアの際の声かけが丁寧でない、実際の行為に対して優しさが足りない、配慮が足りないとお叱りを受けることがあります。
新人看護師では、ケアに必死になる事で、声をかけたり反応を観察するゆとりが無く、業務としての関わりとなり、配慮や優しさを感じられないと言われることがあります。
技術の未熟さ、教育の未徹底さの指摘
新人看護職員は、臨床で実践する前に、ケアや医療処置に一切をデモストレーションしたり、研修したりして一通り学んで患者さんにケアや処置を行います。しかし、実践と研修では違う事も多く、研修で熟知したつもりでも、実践の場で失敗する事が多くあります。
特に、採血、注射、点滴、医療処置などにおいては、実際経験しなければ円滑に遂行する事ができないともあり、そのミスの繰り返しがクレームの原因となることがあります。
大部屋では、「あの新人看護師に注射を何度も失敗された」などと患者さんの間で話題となることがあり、「やっぱり失敗した」などと「他の看護師を呼べ」と言われることもあります。
クレームの対処法と今後への活かし方
新人看護師のクレームは、致し方ない場合もあります。経験が浅いために起こる患者さんのクレームなどは、これから何度も経験する事により上達、改善し、苦情が無くなることもあります。全てを受けとめ、「向いていない」「自信が無い」と言う事を感じなくても良いです。
しかし、そのクレームに対して真摯に受け止め、早期に上司に報告し、丁寧に謝罪する事が大切です。患者さんも、心をもった人間なので、適切な謝罪によりその怒りを鎮めてもらう事が出来ます。また、十分に対応できなった場合は怒りを増大させ、信頼関係の崩壊、病院イメージの低下を来たすことがあります。
対応策として、まずはしっかり患者さんの思いや気持ちに寄り添い、傾聴します。そして、その思いを理解したことを伝え、謝罪します。
そこで、理解を得られ、納得いただけたらその件に関しては、反省して一旦終わりにしましょう。いつまでも引きずっては次の業務に支障を来たします。
しかし、ここで大切なのは、次に同じ失敗をしないことです。また、同じ失敗をするのではないかと不安になり、その業務から逃げたくなるのが人間の心理です。ここで逃げずに挑戦して、名誉挽回する姿勢が、自己能力を高めるために必要な態度です。
態度や言動を注意された場合は、その内容を改善すればよいだけの話です。馴れ馴れしい態度であると言われた場合は、自分の言動や行動を振り返り、直した方が良いことに気付いたうえで、もう一度初期の気持ちを持って丁寧に対応する心掛けで充分に名誉挽回出来ます。怒られたら、すぐに改める姿勢が大切です。
新人看護師は、たくさん失敗し、それを糧に成長していくものです。失敗無くしてなんとなく日々を過ごした方が、良いことと良くないことが曖昧となり高い成長が望めないことがあります。新人時代だからこそ注意されたり、教えられることもあるため、その時期を脱すると間違っていても注意すらされず、成長が出来ないこともあります。新人で、教えられる時期の間に多く注意を受けて成長していきましょう。