第二新卒看護師として「シップナース」に転職!
シップナースの仕事内容
シップナースというのは、簡単に言えば大型客船にある医務室に勤務している看護師のことです。短い時間しか航海しない船や、小型の客船には医務室が完備されていない場合も多いですが、長期間航海するような大型客船の場合には、どうしても気分が悪くなってしまう人が出る可能性があるので、このように医務室を完備して、シップナースという看護師が勤務しているのです。主な仕事の内容は、クリニックで勤務する看護師と同じような感じだと言えるでしょう。
ただし、船には医師と看護師しか乗船しないのが一般的なので、患者に薬を投与するときや、薬を支給するときも看護師が行うようになります。よって薬に関する知識を持っていることも必要になるのです。かなり長い期間乗船する場合には、乗客にアンケートを実施することもありますし、仕事の開始前には医師とのミーティングも行っています。海外へ行く場合には英語も必要になるので、数多くある看護師の職場の中でもレベルが高いと言えるでしょう。
シップナースの職場データ
シップナースの仕事はかなり大変ですし、高い知識が必要になるので、待遇もよくなっています。しかも1日で帰宅できるというわけではなく、数日間船の中で過ごすことになるので、新人看護師が転職を考える場合、船酔いをするような人は当然向いていないので注意しましょう。給料は平均すると50万円前後、年収にすると700万円前後もらえるので、待遇のよい看護師の中でも、トップクラスに給料が高い職場と言えるでしょう。
ただし、就職していきなりこれだけの給料がもらえるというわけではありませんので、まずは何年も経験を積んで、患者のためにしっかりと仕事をして初めてこれだけの高い給料がもらえるのです。求人数が少なく、年齢層もばらつきがあるので、若い人もいればある程度の年齢の人もいます。結婚を機に辞める人や、子育てが一段落してから再就職する人もいるので、年齢層はそのときによって変わります。
シップナースに転職するメリット・デメリット
シップナースにもいろいろなメリットとデメリットがあるのですが、メリットはやはり看護師の中でもトップクラスに高くなっている給料でしょう。その反面、何日も続けて勤務しなければいけないというデメリットもあります。給料がよいということは、その分大変であるということを、シップナースを目指す新人看護師は頭に入れておきましょう。当然のことですが、船酔いをする人はかなりのデメリットになります。
他にもシップナースは24時間対応になるので、夜中であっても病人が出た場合には対応しないといけません。ただし、船で旅行をする人は基本的に健康な人ばかりなので、滅多に診療を行うということはないという点はメリットと言えるでしょう。シップナースは少人数制なので、1隻の船に2人や3人というのが一般的です。そのため、幅広い知識が身に付くというのもメリットです。看護師としてとてもやりがいのある仕事と言えます。
ワンポイントアドバイス
新人看護師にはシップナースと言われても、どのような仕事内容なのかよくわからない人が多いと思います。現在インターネットでは、簡単なシップナースの1日のスケジュールが載っているサイトがあるので、よく確かめておきましょうね。基本的には普通の会社と同じようなスケジュールになっているのですが、勤務時間外でも急病人が出た場合には対応が必要になることも覚えておかないといけませんよ。
勤務時間外だからと言って断ることはできませんので、乗船している間は常に患者の対応をしなければいけないのです。役立つ資格も薬剤師や救急救命士など、比較的たくさんあるのですが、どれも取得するのが難しい資格ばかりなんですよ。しかも資格を持っていれば面接で有利になるというわけでもないので、第二新卒として転職したいのであれば、履歴書や職務経歴書などの書類対策や、面接対策を重要視しておきましょうね。求人探しもこまめに長期的に行っておくとよいでしょう。