「しっかり教えてもらえない・放置される」と悩んでいる新人看護師さんへ
新人看護師も半年以上が経つと、日々行ってきた経験から少しずつ出来ることが増え、日勤業務の一人立ちや、夜勤業務導入などと成長を感じられる時期にさしかかってきます。
しかし、そうは喜んでいられない新人看護師もいるようです。
プリセプター制なのに、プリセプターからの正しい助言が得られない新人看護師。
そもそも、特に確立された教育体制が無く、誰が本当の自分の教育者かわからず、放置されている看護師。新人教育に興味を持っていない職場環境。
このように、新人看護師がどのように成長すれば良いかわからない、教えてもらえない事で行き詰まっている事があります。
このような状況が続くと、今の職場に勤務していても自分の成長を見込めない、看護師の仕事が楽しくない、こんな状況なら止めてしまおうと感じてしまいます。
では、このような状況に置かれてしまった新人看護師はどのように対処すれば良いのでしょうか。
教えてもらえない原因
新人看護師が正しく教育されない原因は、大きく分けて三つの原因があります。
それは、教育者側の要因と、新人看護師側の要因、教育体制の要因があります。
教育者側の要因
そもそも教育に興味のない看護師がいると、新人看護師に関心が寄せられず、放置されることがあります。
また、新人いびりや新人いじめのある職場では、新人教育など行われない事もあります。
そして、プリセプター制をとっている職場では、新人看護師と教育指導者の性格的不一致による不具合で教育が上手く成されない事もあります。
このような場合は、なかなか成長を見込むことができません。
上司に相談し、教育者を変えてもらったり、その配属先の雰囲気全体がいじめ体質などがあるのであれば、その職場に勤務し続けても看護師としての成長を見込めないかもしれません。
新人看護師側の要因
第一印象はとても大切です。
入職時、きちんと挨拶をして自己紹介をして、良好なスタートを切れましたか?
また、その後、教えてもらう上で積極的に学ぼうとする姿勢や、やる気を見せる行動をとれていましたか?
新人看護師は、時に教育に対して否定的で「だるい」「うっとうしい」「面倒」などと態度をとってしまう事があります。教えられてもメモをとらない、返事をしない、事前学習や復習をしない事があります。
このような新人看護師に教育する気にならないと、先輩看護師は教育にやる気を無くしてしなう事があります。
これは、新人看護師側の要因です。
しかし、もうこのように関係が破綻してしまえば、良好な教育関係を再度築くことは難しいでしょう。
よって、そのきつい環境の中態度を改めもう一度信頼して教えてもらえるまで頑張るか、他の職場や配属先変更で再スタートを切るしかないです。
教育体制の要因
大病院や総合病院ではこのようなことはあまりないでしょうが、中小病院やクリニックなどの小規模医療機関では、教育体制が整っていない場合があります。
誰が、いつ、どのように教育を行うのかなどが決まっていないことがあり、その日、その場しのぎの教育となり新人看護師が困る事があります。誰に聞いたらよいのか、どれが正解なのか困り果てます。
しかし、現場でもだれが声をかけて良いのか、口出ししない方が良いと新人看護師に声をかけづらいと感じている先輩看護師もいます。
このような場合は、新人看護師は、誰でも先輩看護師に声をかけて聞きましょう。分からない事に気付いて貰えるように声を上げましょう。
また、管理者に誰に聞けばよいか、どのように教育を受けたらよいか相談する事も必要かもしれません。
良い雰囲気のなかでいろいろな事を教えてもらうために
教えてもらうためには、相手が教えたいと思える態度や姿勢で勤務する事が必要です。
先輩看護師の人間なので、どうでも良しで働く新人看護師には教え甲斐もないし、教える気も起きません。成長して貰いたいと思わせるかわいらしい後輩でいる事が大切です。
基本として押さえておきたいポイント
- 教えてもらう時は、メモを取り、復唱しながら確認を取る。
- 教わったことは、もう一度家で確認する。
- 明日経験するかもしれないことは事前に学習しておく。
- 教わってことで分からないことは、その都度質問や確認を取る。
- 出来ない事を放置せず、自分からお願いして練習させて貰う。
- 教わる時に「お願いします」、教わった後は「ありがとうございました」の言葉を添える。
- 教わる時に、必要物品等は自分であらかじめ準備しておく。
聞き方
指導しても、何も反応が無ければ教え甲斐がありません。そして、新人看護師が分からないこと、分かっている事は先輩看護師には分かりません。
分からない事を「分からない」「もう一度教えてください」と伝えましょう。怒られたらどうしよう、聞きにくいと放置していると医療事故やミスのもとです。
また、聞く時のタイミングも重要です。空気を読む事も必要です。
先輩看護師や教育者が忙しく大変そうな時は避けましょう。落ち着いて教えてもらえそうな時に、そっと声をかけてみてください。
まずは自分で調べる
何でもかんでも聞いてしまう事はあまり良くありません。何で聞くの?自分で調べる気はないの?と感じさせてしまいます。
此処まで調べてみたけれど、此処まで練習してみたけれど分からないのでと伝えると、頑張っているけれど分からなかったのかと教える気持ちが高まります。
どうしても教育体制に不満があるなら「転職」を決断しよう!
まず、自分の態度や勤務姿勢に甘さが無かったかを充分に振り返りましょう。
それでも教育体制に納得いかないと感じたら、教育担当者以外の信頼できる看護師や上司に相談しましょう。
そして、それでも正しく対処されない、改善されない場合は、転職や転属依頼を決断しましょう。
新人看護師時代の教育は今後の看護師人生を左右する重要なことです。教育体制が整っていない職場には早めに見切りをつけて、新たな職場で再スタートをきりましょう!