《悩み相談室》あるきっかけで注射が苦手になってしまいました
フッコさんからのお悩み相談
現在新人看護師として病院で働いているのですが、毎日の研修は厳しいながらも学べることが多いので、充実した毎日を送っています。自分で勉強することで、習ったこともしっかりと頭に入っているのですが、ただ1つ苦手なことがあるのです。それは注射なのですが、特に血を見るのが苦手というわけではありません。学生時代に採血の練習をしていたときには全く注射に苦手意識はありませんでした。
苦手意識を持つようになったのは、新人看護師として初めて患者の採血を行ったときです。うまく採血ができずに、患者を不快にさせてしまい、怒られてしまったことが原因で苦手意識がついてしまったのです。しかも次注射を行ったときにも同じように失敗してしまい、苦手意識がついてしまったのですが、どのように乗り越えていくべきでしょうか。
【2】アドバイス
●注射の練習ができる研修会やセミナーに参加する
セミナーや研修会というのは、机に座って講師が解説をする、塾のような勉強をするというイメージを持っている新人看護師もたくさんいます。しかし、看護師というのは知識を得るだけではなく、技術を身に付けなければいけない職業なので、技術を身につけるための研修会やセミナーも行われているのです。もちろん注射の練習を行うことができる研修会やセミナーも存在しています。
どうしても注射が苦手、採血が苦手という人は、注射の練習をすることができる研修会やセミナーに参加してみてはいかがでしょうか。新人看護師のうちは体力的にも精神的にも疲れてしまい、とても研修会やセミナーに参加する余裕はないという人もいるでしょう。しかし、何もしなければいつまで経っても注射が苦手なままになってしまいます。
特に医療機関である病院やクリニックでは、注射ができなければ転職をしたときにも採用してもらえない、もしくは給料が安くなってしまう可能性もあります。新人看護師の多くは病院に就職するので、注射が苦手だからと言って、はいそうですかと注射を行わない部署に配属してくれるわけではありません。まずは注射が苦手だからと嘆いているのではなく、何とか克服する努力をしないといけないのです。
●注射を行わない職場に転職をする
どうしても注射は無理というのであれば、思い切って転職してしまうという方法もあります。経験が少ない状態で転職すれば、第二新卒という扱いになるので、未経験者同然になってしまうのですが、中には注射を行わない、採血を行わないという条件で募集している職場も存在しています。もちろんその分給料が下がってしまうのはいうまでもありません。
もしくは一切注射を行わない職場を選ぶという方法もありますが、第二新卒では転職するのが厳しい職場が多くなっているというデメリットがあります。注射を行わない、採血を行わない職場として思いつくのは、企業内の医務室、大学の保健室、保育園、訪問入浴、ツアーナース、イベントナース、フィールドナース、コールセンターなどが思い浮かぶでしょう。
いずれもある程度経験を必要とする職場になっているのですが、あえて言えば保育園などは比較的経験が浅い第二新卒でも採用してもらえる可能性は高いと言えます。どうしても注射を行わない職場に転職したいのであれば、常勤ではなく非常勤として就職することで、採用してもらえる確率を上げるという方法もあります。
●注射の多い職場で勤務する
注射が苦手なままでよいと考えているのであれば、注射が存在しない職場に転職するのもよいでしょう。しかし、苦手なままではよくないからという向上心を持っている人は、注射の多い職場に転職するという方法もあります。このような職場は必ず注射を行う必要があるので、経験を積んでいくうちにうまくなるでしょう。
注射というのは技術力です。技術力というのは誰でも努力して経験を積んでいけば身に付きます。苦手だからとそのままにするのではなく、苦手を克服したいという向上心があれば、転職をしないでもやっていくことはできるでしょうし、転職をしたとしても、採用してもらえる可能性は高くなるでしょう。数をこなすことが苦手を克服する最大の方法なのです。