看護師のスキルアップ資格「慢性呼吸器疾患看護認定看護師」
慢性呼吸器疾患で苦しんでいる患者も少なからず存在しています。具体的には間質性肺炎や気管支ぜんそくなどがあります。その他にも長期の喫煙などが原因として発症するCOPDなども該当するでしょう。
慢性呼吸器疾患看護認定看護師はこのような慢性呼吸器疾患を抱える患者やその家族のケアを行うのが主な業務内容になります。
呼吸器系の疾患には、悪化するときや安定している時期、さらには終末期などいくつかの段階があります。それぞれの段階ごとでケアの内容も変わってきますから、患者が今どのステージにあるのかを正確に把握してケアをしていきます。
慢性呼吸器疾患看護認定看護師以外にも、普通の看護師が患者のケアを担当することも多いです。このような看護師に対して適切なケアが行えるように指導をしたり、看護師の相談に応じたりといったことも業務内容の一部に含まれます。
現在、日本全国に慢性呼吸器疾患看護認定看護師の資格保有者は、約220名います。呼吸器科のある病院や呼吸器専門のクリニックで勤務している人が多いです。
慢性呼吸器疾患看護認定看護師になるためには、資格認定審査を受ける必要があります。この審査の合格率を見てみると、90%以上で推移していますので受験資格を得られれば合格できる可能性は高いです。
ただし後で詳しく見ていきますが、受験資格を得られるまでのハードルは高いです。ですから決して資格取得の難易度が低いわけではありません。
慢性呼吸器疾患看護認定看護師の資格取得方法・条件
日本看護協会が認定審査を実施しています。
受験資格を得るには
慢性呼吸器疾患看護認定看護師になるためには、慢性呼吸器疾患看護認定看護師の専門課程を実施している認定看護師教育機関で受講する必要があります。615時間以上のカリキュラムを修了する必要があり、6か月くらい勉強することになります。
ちなみに勉強している期間は、仕事には出られなくなりますから現在仕事をしている人はどうするかを病院と話し合っておくべきです。
慢性呼吸器疾患看護認定看護師の専門課程は看護師であればだれでも受講できるわけではありません。看護師として通算5年以上の実務経験を有していること、その中でも3年以上慢性呼吸器疾患に関わる実務経験を積んでいないと受講はできません。
認定審査
以上の条件をすべてクリアすると、認定審査を受けることが可能です。認定審査は筆記試験方式で、四肢択一のマークシート方式で実施されます。もし一定点数に到達すれば合格になって、慢性呼吸器疾患看護認定看護師として活動することができます。
慢性呼吸器疾患看護認定看護師の資格ですが、ずっと有効ではありません。5年で満期が来て、更新するためには審査を再度受ける必要があります。
喫煙者とCOPDの関係
慢性呼吸器疾患の一つであるCOPDは、喫煙者に罹患リスクがある病気といわれています。高齢化が進んでいるため、喫煙者の高齢者も増えていて、COPDを発症する人も今後増加するのではないかと考えられています。
人間にとって、呼吸することは生きていく中で絶対に欠かせません。医療機関でも呼吸を正常に行うためのサポートを実施する重要性を認識しています。その結果、慢性呼吸器疾患看護認定看護師への需要も今後高まるのではないかと見られます。
慢性呼吸器疾患看護認定看護師の資格に興味がある看護師さんへ
慢性呼吸器疾患看護認定看護師は、やっぱり呼吸器系の職場で活躍している人が多いみたいですね。呼吸器科や呼吸器内科などで勤務している人が多いです。その他には救急外来や呼吸器のリハビリに対応している施設で、勤務している人もいます。
慢性呼吸器疾患看護認定看護師は患者のリクエストにも耳を傾ける必要がありますよ。彼らの臨む、そして苦痛のないようにケアをする必要があります。症状が悪化しているときには患者も精神的に不安定になりますから、辛抱強くケアをしないといけませんね。