看護師のスキルアップ資格「福祉レクリエーションワーカー」
障碍者や高齢者を対象として、福祉レクリエーションを行っている施設があります。レクリエーションをするにあたって、どのような企画にすべきかを決めるための専門的な知識やスキルを持った人を福祉レクリエーションワーカーといいます。
レクリエーションは限られた時間で進める必要があります。参加者が十分楽しんでもらえるような企画を立案するだけでなく、その準備や運営なども担当します。その他には、バリアフリーの環境を整備するためのアドバイスなども行います。
福祉レクリエーションワーカーの資格保有者数は2015年の時点で6096人います。例年の合格率を見ると、80%前後で推移していますからしっかり勉強していれば合格できる可能性は高いです。
福祉レクリエーションワーカーの資格取得方法・条件
福祉レクリエーションワーカーの資格を認定しているのは、日本レクリエーション協会という公益財団法人となります。
試験を受けるには
福祉レクリエーションワーカーの受験資格を得るためには、前提となる資格があります。
「レクリエーションコーディネーター」「グループレクリエーションワーカー」のいずれかの資格を取得している人は、試験を受ける対象になります。
もし資格を取得していない人でも、レクリエーションインストラクター養成講座など、日本レクリエーション協会の認定する講座を50時間受講していて、申し込みの時点で18歳以上であれば、条件を満たすことは可能です。
その上で、福祉レクリエーションワーカー養成講座を受講します。福祉レクリエーションワーカー養成講座は、レクリエーションに関する基礎的知識・支援技術や社会福祉等に関する基礎的知識・援助技術、専門科目、福祉施設などの現場実習の201時間のカリキュラムを修了しないといけません。
また、以下の資格を持っている人は、最後に提出するレポート課題が一部免除になります。
・介護福祉士
・社会福祉士
・保育士
・保健師
・看護師
試験概要
福祉レクリエーションワーカー養成講座を受講し、指定されたレポートを提出すれば、受験資格が得られます。その後資格認定審査会によって合否の判断をします。筆記試験だけでなく、実技試験で考査されます。
高齢化社会の中で
高齢化社会が今後ますます進むことは、広く認知されているはずです。このため、レクリエーションの重要性がますます高まっています。このため、レクリエーションの専門家の福祉レクリエーションワーカーの必要度が高まっています。
現在のところまだそれほど認知度は高くないようですが、看護師が資格取得しておけば、今後ますます活躍できる可能性は高いです。
看護師の他には、介護福祉士やケアマネージャーのような福祉系の資格や理学療法士や作業療法士などのリハビリ関係のスタッフ、幼稚園の先生や保育士のような子育て系の資格を持っている人が福祉レクリエーションワーカーの養成講座を受講しているようです。
看護師で福祉レクリエーションワーカーの資格取得できれば、病院や施設の中でレクリエーション運営に関するリーダーとなって活動できます。入院患者を対象として、リハビリも兼ねたレクリエーションメニューを作成して、治療の一環としてサポートする役割が期待されます。
福祉レクリエーションワーカーの資格に興味がある看護師さんへ
福祉レクリエーションワーカーの資格を取得すれば、病院以外でも介護施設に転職できるかもしれません。その他には身体障碍者や知的障碍者の福祉関係の施設でも活用できると思います。
病院だとリハビリ施設のある所やリハビリセンターのようなリハビリに特化したところで仕事をしている看護師もいますね。その他には、NPO団体のボランティアとして活動している人もいます。
職業としてだけでなく、社会的な使命を持って活動できますから、お金を稼ぐのとはまた違ったやりがいを見いだせると思います。
中には独立して活動している人もいますね。個人事務所を開設して、いろいろな施設から受注してレクリエーションプログラムを作成している人もいます。活躍の場が広がりますから、取得しておいて損のない資格だと思いますよ。