看護師のスキルアップ資格「健診食生活改善指導士」
人間ドックを健康維持のために受ける人も多いです。人間ドックを受けた人に対して、それぞれに合った特定保健指導を行える資格が健診食生活改善指導士です。
研修を受け、厚生労働省が規定する食生活の改善に関する専門的な知識や技術によって指導できる人に対して資格は交付されます。人間ドック食生活アドバイザーと呼ばれることもあります。
2015年時点で健診食生活改善指導士の資格を取得している人は、839人日本全国にいます。
こちらの資格は取得のために試験を受ける必要はありません。研修を受講すれば、無条件で資格を取得することができます。その意味では研修の受講資格さえ満たすことができれば、絶対にもらえる資格と言って良いです。
健診食生活改善指導士の資格取得方法・条件
特定保健指導のレベルアップを目的として、この資格は創設されました。日本人間ドック学会という公益社団法人が主催して、資格の運営を行っています。
研修受講のために必要な条件
先ほども紹介したように、健診食生活改善指導士を取得するために試験はありません。日本人間ドック学会が主催する研修を受ければ資格取得できます。ただしこの研修ですが、受講するための条件があります。
まず医療関係の資格を持っている人が、受講者の対象です。
・看護師
・准看護師
・栄養士
・歯科医師
・薬剤師
・助産師
・歯科衛生士
その上で、日本人間ドック学会の施設会員もしくは個人会員でないと、研修を受講することはできません。
研修会の内容
研修会は、4日間のプログラムで実施されます。カリキュラムの内容は31.5時間で構成されています。集合研修の他にグループワークなども実施されます。すべての講座を受講しないと、資格認定されません。
受講料は4万5000円で、認定証の発行のために手数料として別途で1万円が必要になります。遅刻や早退などは認められていませんから、看護師として勤務している人はスケジュールの調整をしっかり行いましょう。
予防医学の将来性
予防医学が今後ますます重要視されています。これまでは病院というと、病気やけがをしてから始めていくところというイメージのある人も多いでしょう。しかし病気になる前にその予兆を発見して早期に治療をすれば、治療費も安く、より短期間で治療できます。
高齢化社会が今後ますます進み、病院を利用する人も増えるだろうと予想されています。また生活習慣病は広く認知され、若年化も進んでいるといわれています。そこで予防医療などで病気を早期発見する必要性が増しています。
実際国でも、特定健康診断を受けるように呼びかけを行っています。人間ドックの結果を分析して、それぞれの人に合った指導のできる健診食生活改善指導士の資格を持っている人がますます求められるでしょう。
健診食生活改善指導士の資格を持った看護師は、外来でも入院病棟でも重宝するはずです。患者さんに対して日常の食生活で気を付けるべきことに関して、看護師が指導できます。患者やその家族に対する信頼も高まるでしょう。病院やクリニックの中には、健診食生活改善指導士を持った看護師には資格手当が付き、基本給よりも優遇される可能性も十分あります。
健診食生活改善指導士の資格に興味がある方へ
特定保健指導を行っている所であれば、健診食生活改善指導士の活躍できると思って良いでしょう。人間ドックを行っている病院やクリニックで活躍できると思いますよ。
また人間ドックや特定健康診査を実施している所では、看護師に健診食生活改善指導士の資格取得をバックアップしているところもありますね。研修の受講料などを負担してくれるとか、4日間スケジュールを調整してくれる医療機関もあるみたいです。
その他健診センターなども日本全国にあります。健診センターの場合日曜日は休みですし、夜勤もないですから規則正しく仕事ができます。健診センターの案件は人気ですが、健診食生活改善指導士の看護師は採用されやすいですから資格取得してみませんか?