看護師のスキルアップ資格「ケア・カウンセラー」
心の悩みを抱えている人が増えているといわれています。具体的に病気にかかっているわけではないけれども、気分が沈みがちで何をするにしてもやる気が起きないといった状況で苦しめられている人はいませんか?
特に患者のケアをしている人で、介護疲れを感じている人は多いようです。このような人は病気を治す医者ではなく、心の悩みを聞いてくれる人が必要です。その役割を担ってくれるのが、ケア・カウンセラーです。
ケア・カウンセラーは、ストレスなどの心の問題をケアする専門家です。メンタルの問題で崩れたバランスを修復して、自己表現能力をアップすることが目的です。
資格保有者数に関しては、公式ホームページなどでは発表されていません。しかし事業報告書などを見ると、100人程度の資格保有者がいると推測できます。
難易度に関しても、公表されているデータはありません。しかし合格率は比較的高めに推移しているといわれていますから、しっかりとした試験対策ができれば、資格取得の可能性は十分期待できます。
ケア・カウンセラーの資格取得方法・条件
日本ケア・カウンセリング協会という特定非営利活動法人が認定を行っています。1~4級までの資格を提供しています。
受験資格
それぞれの級で受験資格は異なります。3~4級受験するためには、正会員登録して1年以上経過していて、会費の自動払い込み手続きが完了していることが条件です。
4級は基礎課程初級と中級、上級における必修単位の72単位もしくは総単位数105単位取得、3級で総単位数140単位獲得できれば、受験資格をクリアできます。
2級の受験資格は、3級登録をしてから2年以上経過していること、総単位数が175単位取得していることが条件です。1級試験は2級に登録してから2年以上経過していて、総単位210単位取得していることとクライエント体験を修了していることが条件です。
ただし総会でこの受験資格は今後変更される可能性もあります。最新情報をチェックするように心がけましょう。
医療現場における「ケア・カウンセラー」の資格の有用性
看護師や家族など患者のケアリングを行っている人はいるのですが、この人たちをサポートする体制がまだ十分に整っていませんでした。
このため、ケアリングは閉鎖的になって、濃い人間関係の中で行わないといけませんでした。その結果、ケアリングに行き詰まりを感じて悩み、精神面でもコンディションを崩す人が増えています。
ケア・カウンセラーはケアリングとカウンセリングの両方の専門的な知識やスキルを持っている人たちです。精神的な悩みを抱えている人だけでなく、そのケアリングを行って疲れてしまった人をメンタルの部分でサポートできます。
このため、病院勤務している看護師や患者のお世話をしている家族などの心理的な負担が軽減されるかもしれません。ケア・カウンセラーはまだそれほど広く認知されていませんし、資格保有者も少ないです。しかし今後ますます必要とされる人材となる可能性は高いです。
現時点では、ケア・カウンセラーは民間資格のため、資格取得して給料が大きくアップすることはあまり期待できません。しかしケアリング従事者に対するカウンセリングは、ますます必要になる可能性が大です。そうなると今後は給料のアップも十分見込める資格といえます。
ケア・カウンセラーの資格に興味がある看護師さんへ
ケアリング従事者のメンタルヘルスサポートできる資格ですから、看護師や介護士のいるような医療機関や介護施設などでは活躍できるチャンスは高いと思いますよ。
特に看護師のケアをする場合には、看護師の仕事の大変さを人一倍理解しているわけですから、自分の看護経験なども生かしたカウンセリングが行えるはずです。
その他にも保育園や幼稚園から大学までの教育機関で、カウンセリング業務を行っている人もいます。生徒の悩みに乗るとか、教職員で子供との接し方で悩んでいる人のケアを行う場合もあります。
ケア・カウンセラーの資格を取得すると、このようにいろいろなキャリアプランの選択肢ができますね。