看護師1年目の乗り切り方・目標設定【1~3月 編】
もうすぐ入職して一年が経とうとしています。新人だったあなたも先輩になる時期です。この時期の新人看護師は、大体の業務内容を理解し、大体の病棟で必要なスキルを経験し、他の職員同様の仕事量を任されているころです。任されても、苦戦しながらも何とか仕事をこなせるという自信を感じ始めることもあるでしょう。
より良くなるようにと、「こうすればいいよ」とアドバイスを受けることもありますが、「どうしてそんなことしてるの」と叱られる事が多くなり、一人前になる為の試練の時期でもあります。出来るようになった半面、出来ないところや間違っているところが目立つようになる時期です。仕事上でも、一年の振り返りやまとめの研修が行われる時期でもあります。
新人と言えなくなる時期が近づき、抱えるプレッシャーへの対処方法を理解しましょう。
入職一年後の微妙な心境
この頃、あらゆる一年目の壁を乗り越え、仕事を辞めずに継続出来ている新人看護師は、なんとなく日々の生活や不規則勤務も理解しゆとりが出来てきます。同期が辞めてしまった、友人が辞めてしまったという事もあります。
しかし、冬のボーナスも貰えた新人看護師も多く、なんとなく前向きに頑張った自分にご褒美をあげたり、ねぎらいを感じたりする余裕が出来はじめます。しかし、自分の評価はそうであっても、一年を経過する職員として周囲の目線はより一層厳しいものとなります。このミスマッチな心理的状況の乗り切り方について学んでおきましょう。
一年を振り返って
もうすぐ一年と言う時に、一年を振り返っての研修があったり、目標管理シートの評価の時期であったり、自分自身感慨深くなったりと、思い返すことが多くなると言うのがこの時期の新人看護師の特徴です。
自分自身、何とか頑張れたという評価、出来ることが増えたというプラスな評価をすることが多いでしょう。同期同士が集って、「何とか乗り切れたね」と労う集いもあるでしょう。しかし、周囲の先輩の視線はそんなに優しいものではないのがこの時期です。一年を振り返り、出来ていないことへの厳しい指摘や叱りが多くなります。新しい職員が入る前に、きちんと看護が出来るように、必要なケアや処置が出来るようになって貰わなければならない為、目を光らせて指摘を受けます。
自分の評価と他者の評価のギャップに自信を失うこともあります。自分が成長できるのはこの時期までです。新しい職員が入ってくると、みんなは、あなたに関わっている時間なんてありません。出来ないことは出来ないままになってしまうと言うことになりかねないので、指摘は真摯に受け止め、もう一度見直すことが重要です。
ここで、入職3カ月、半年の頃のように自分に甘く、臭いものに蓋をしてしまっては成長はストップです。あなたの先輩や同僚からの信頼も無くしてしまうことになるので注意が必要です。
1月から3月の3ヶ月間の目標
出来ないことをもう一度再確認する、分からないことを自分で調べる、もう一度聞くなりして必要な知識や技術を再確認するのがこの時期の特徴です。しなければならないことで出来ないことを、確実にできるようにすると言う事が目標となります。ゆとりが生まれ、周囲が見えるようになってきたこの頃、一人一人の患者さんにもっと身近に、しっかりと向き合うという姿勢で関わる事も目標にしたいものです。
がむしゃらに頑張っていた時期を通り過ぎた今、個別性とは何か、患者さんが真に求めている事、悩みや辛いと感じている事は何かと深く掘り下げ関わる事も重要性を感じてほしいものです。そして、一年間を振り返り、もう一度自分はどのような看護師になりたいのか看護観を見直す余裕もほしいものです。
この時期を乗り切るために
とりあえず、冷静に落ち着きましょう。それが出来る心のゆとりが出来ているはずです。指摘を受け、悩む事もあるでしょうが、指摘を受け出来ていなかったことに気づけただけで財産です。新人看護師として、成長の伸びしろが出来たとプラスにとらえて、前向きに取り組みましょう。
この時期は今まで落ち込みが強かった指摘でも、指摘してもらえることに対して「感謝」を感じてみてください。教えてくれることのありがたさを感じることで、腹を立てること無く、落ち込む事無く看護師としてのスキルを高めることが出来るでしょう。それは、新たに入ってくる後輩の前で恥をかかないと言うことにもつながります。
どうしても受け入れられないストレスを感じている時は、自分にご褒美を与えてください。冬のボーナスを初めて手にした人が多いでしょう。夏のボーナスは、十分に働いていないためにカットされる事が多く、満額貰えるのが冬のボーナスと言う事が多いです。自分の欲しかったのもを、自分の稼ぎで買うことほど喜びに感じることはありません。自分の頑張った対価として、奮発してご褒美を与えてください。