新人看護師の振り返りレポートの書き方
新人看護師の振り返りレポートは、成長過程における反省と、これからの目標の明確化を図るために随所で行われます。
自分の行った看護やケアに対して、患者さんの反応や患者さんの心身状態を観察し、関わりや対応に困った内容や疑問に感じた事を振り返り、その時にどうすれば良かったのか、これからそのようなシーンの出くわした時にどう対処すれば良いかを考えます。
時に、自己の看護観を深め、その振り返りで、自分がどのような看護師になりたいか、これからどのような看護をしていきたいかと言う事を考えるきっかけともなります。
しかし、新人看護師は、日々の業務やしなければいけないことに追われ、その振り返るシーンや内容に迷い、どのようなことがあったのかをぼんやりとしか覚えておらず、レポートを書くことすら難しいという人もいます。
効果的に振り返り、自己の学びと出来るよう、振り返りレポートの書き方を学びましょう。
振り返りレポートは新人看護師を育てる
新人看護師は、現実の医療現場に直面して「こんなはずじゃなかった」と思ってしまうことがあります。
「患者さんに寄り添い、じっくり話が聞きたい」「患者さんの思いを叶えられる看護がしたい」「患者さんの為の看護を考えていきたい」と考えて看護師を志した方が多いことと思われます。
しかし、日々の忙しい業務によりそんな時間が無い、余裕が無い、業務を終わらせることで必死という新人看護師が多いのが現状です。もっと、自分は患者さんと関わりたいとギャップに圧され、看護の仕事をすることに不安を感じる新人看護師もいます。
その出来ないことに対して、振り返りを行い、何故出来ないのか、どこを工夫したら自分の思い描く看護が出来るかを考えます。
出来ないことを出来るようにするために書くことが、振り返りレポートなのです。
振り返りレポートの書き方のポイント
事実を基に、課題や問題点を明確化し、その問題の現状や他者意見を用いて、「これから自分はどうすべきか」という対策や解決策を講じます。
まず、テーマに対して、自分は何を主張したいかを考え、書きたい内容を明確化します。
そして、「はじめに」「主張」「結論」とまとめます。
「はじめに」なぜ、そのテーマを選択することとしたのか、何を感じ、何を明らかにしたい為にこのレポートを書くことにしたのかを記載します。そのレポートテーマの問題点と、自分自身の捉え方に着目します。
「主張」自分な何を考え、どのように対処したのかを記載します。レポートにする目的や着目した理由を記載し、問題点と自分の考えや思いを認めます。
そして、問題や課題をどう解決すべきか、他者はどうその問題に対処しているかを記載し、自分の考えと他者の対策を比較し、それを踏まえて自分の思いをまとめます。
「結論」テーマの問題に対して自分はどう判断し、これからどうすべきかどうかをまとめます。
振り返りレポートの目的を理解する
新人看護師におけるレポートは、看護観を深め、質の高い看護を考えていく為、自分の目標を明確化し設定するために必要です。
また、自分が振り返る事で、他者に発表し、気付きや学びを与え、そのレポートを読んだ人との共通認識となり、医療レベルの向上に一役買えるという良い影響を与えることがあります。
自分の成長を文書化する事で、客観的に捉える事が出来、自信やモチベーションを高めるために役立つこともあります。自分のしたことを、その結果を振り返る事で、自分の良いところと足りないことに気づくこともできます。
自分の行った看護の振り返りで、冷静に客観的に見つめ直す事が出来、偏った看護の是正と、出来ていない事、出来ていることの判別を行い、自分の行う看護の傾向を知ることが出来ます。
その偏った癖を改め、良いところを伸ばす事で、患者さん主体の患者さんにとって快適な看護を実現できるようになります。