新人看護師の目標管理シートの書き方
新人看護師の皆さん、「あなたは何のために看護師になりましたか。」「どのような看護師になりたいですか。」と看護教育を受ける時から、耳が痛くなるほど言われてきたのではないでしょうか。
実際に看護師になれば、具体的にその理由、その実現方法まで問われるようになります。そして、自分の思い描く理想を目指し、経験や学習を経て、夢実現を目指します。
その方法として、目標管理シートを活用し、看護部教育を行う現場が多いものでしょう。
しかし、実際にどのように目標を設定し、どのレベルで対策を行えば良いかわからない新人看護師が多い現状があります。
目標設定の大前提
そもそも、目標をどのように立てればよいかわからない新人看護師が多くいます。また、新人看護師レベルでは、どの程度の成長を期待されるかもわかりません。
そのため、高い目標設定で実現できず挫折してしまう新人看護師もいます。
目標設定は、自分を高めるものとなったり、自分を苦しめるものにもなります。適切に、自分のレベルに合う目標設定が必要です。
新人看護師にとっての目標設定
新人看護師にとっての目標は、確実に達成でき無理ないものにすべきです。
それは、仕事と言う初めての環境に身を置き、慣れない業務や人間関係、多くのストレスと日常生活の変容が必要とされる新人看護師は、仕事に通うだけで精一杯になります。
リアリティショックにより早期退職や精神的悲痛による転職や休職に至る新人看護師は、全体の1割を越えると言われています。
よって、高い目標が自分を苦しめる結果となってはいけません。
新人看護師の目標設定は、確実にクリアできる初歩的なもので良いと考えてください。
目標設定のレベル
新人看護師に求められる人物像は、クリニカルラダーや看護部の教育目標により定められている場合が多くあります。それを参考に目標設定をします。
多くは、「職場環境に慣れ、仕事に就くことが出来る」や、「誰かの支援を受け、安全に看護業務が出来る」などと言う内容が多いでしょう。
よって、新人看護師は、「休まず仕事に出勤できる」「指導を受けながら、安全に看護実践できる」などと、一人で業務が出来るや、自分で判断して看護活動が出来る等と言うような一人立ちを意識した内容にはしなくてよいでしょう。
ハイレベルは目標設定の方が、やる気や期待を思わせると感じ、高い目標設定をしたがる新人看護師は多くいますが、それは、事故やインシデントのもとです。先輩や教育担当者も、そのような新人時代からの急速な成長は求めていません。
理想と現実のギャップ
新人看護師は、理想と現実の差に驚き、リアリティショックを受けます。
学校では「A」評価や「優」評価だったのに、実際現場に出ると、身体も学習結果も発揮できないと意気消沈しがちです。
当然です。
学校教育は、本当に軽症の患者さんを安全にケアする程度の事が多いです。それ以上の患者さんが多く居て、また、複数担当により自分を見失う新人看護師が多いです。
そのような今まで経験しない現場で奮闘して言える新人看護師は、出勤して職場環境になれる程度の目標で、職場に定着できる程度の目標で不足はありません。
目標達成の為の方策
研修参加
新人看護師には、集合研修や配属先のOJT研修等が用意されます。それをしっかりと受け、基礎教育を充分に受けておく事で、目標達成は可能でしょう。
安全に、事故無く、日々の経験を積めることが最も大切なことです。
自己演習
日々行った看護を再度見直したり、翌日に経験しそうな看護技術等を自分で学習する姿勢が大切です。
また、自分で出来そうなシュミレーションを、現場の器具や物を活用して練習する事も大切です。
先輩を巻き込んでの練習
自分で演習する事に行き詰ることがあります。
一人では実践できない看護ケア等の技術については、プリセプターや先輩にお願いして、一緒に見て貰いながら指導を受けられるよう、自分から依頼してチェックして貰いましょう。
日々の振り返り
自分の経験した内容を毎日振り返る事で理想とする自分に近づくことが出来ます。
失敗や出来ないことに蓋をしてしまう新人看護師ンもいますが、成長をしたい気持ちがあるのであれば、日々の振り返りは重要です。
まとめ
目標管理シートの書き方について理解できましたか?
まずは、自分のレベルに応じた目標設定が重要です。
新人看護師には、急速な成長ではなく、一つ一つの階段を昇るように、地に足を付けた確実なステップアップが出来ることを求められます。
達成可能な目標を着実に身につけていくことで、新しい目標もどんどん生まれてくるので、常に成長していくことができますよ!