採血・点滴が苦手な新人看護師のための基本メモ
新人看護師が苦手とする看護技術として「採血」「点滴」と言った、患者さんに苦痛を与えてしまう技術があります。患者さんを実験台にしない為に早期に上達し、安心して任される技術習得を求められます。
「採血」や「点滴」が上手くなると、看護師としての成長や上達を感じ、モチベーションを高められる、喜びを感じられる、「自分は看護師です」と自信を持って言うことができる技術とも言えます。しかし、人に針を刺す事は本当に恐怖がある技術です。
新人看護師は「採血」や「点滴」を上手くできる方法について考えてみましょう。
採血への苦手意識の克服
まず、新人看護師は「採血」や「点滴」に対して、失敗すると言う予期不安と、苦手な看護技術と意識付けが行われている場合があります。その事がプレッシャーとなり、「もし失敗したらどうしよう」「また失敗するかもしれない」と感じ、やっぱり失敗したという事に陥ることがあります。
もちろん、経験が浅く自信を持つことはできませんが、失敗しないように心がけながら、失敗したら先輩にフォローしてもらおうという気持ちで、少し気持ちを軽くして実践するようにしましょう。
出来るか出来ないかは、その日の自分のコンディションや気持ちの持ちようにより変わってきます。自分で自分の首を締めないように、ある程度気持ちにゆとりを持たせましょう。
採血技術の向上は実践あるのみ
●新人研修で模型や新人看護師同士で練習する
まさしく、看護技術は実践あるのみです。患者さんを練習台にすることはできません。模型で練習を重ね、同期の新人看護師で腕を貸し借りし、練習しましょう。新人同士であれば、お互いの失敗を許せます。先輩に実践することは、多大なるプレッシャーと申し訳なさから上達を見込めない場合があります。よって、同朋の新人同士での練習が気持ち的にも行いやすいでしょう。
●先輩に腕を借りる
上記では、先輩への申し訳なさから行いにくい、新人看護師の現状に触れましたが、やはり先輩看護師が快く腕を貸してくれるのであれば、先輩に指導を受けながら練習する事をお勧めします。練習し、失敗する回数が減ってくると、少し自信がつきます。その状態で、先輩に腕を借りることは、患者さんに実践すると同様に重圧を自分に掛けることが出来ます。優しい先輩に練習台を自分からお願いしてください。
●職員検診の採血を自分が担当する
何も無いのに練習台をお願いする事は、やはり痛みを伴う練習なので気がひけます。一年に最低一回は訪れる職員検診の採血を、自分の実践の為に役立てましょう。
●自分も新人看護師の練習台になる
自分も同期の練習台になりましょう。失敗される側の気持ちを知る事、痛みを知る事、失敗されるかもしれないと言う不安を知ることで、失敗しないように気を受ける、される側の気持ちを味わう事が出来ます。
採血の練習と事前準備、フォロー依頼
練習はもちろん十分に行いましょう。準備物品を入念に確認し、シュミレーションのもと実践する事が必要です。そして、失敗は二度まで、潔く三回目は先輩にフォローをお願いしましょう。
患者さんに苦痛を与える採血や点滴ですが、練習と事前準備、再度シュミレーションをすることで少し自信がつくでしょう。
しかし、やはり失敗する事がある看護技術なので、患者さんの苦痛を考慮し、失敗は繰り返さず、患者さんへ協力へのお礼と、失敗への陳謝を丁寧に行い、上手な先輩にバトンタッチをしましょう。
交代をお願いする事は、恥ずかしいことではありません。確実に成功させることの方が、患者さんの不安や苦痛を少なくさせるためには必要です。自分の実戦力の向上より、失敗を繰り返した場合は、患者さんの安楽と安心の保障が大切です。
最後まで丁寧に、思いやりある対応をしなければ、採血や点滴以外の看護技術に対しても患者さんからの信頼を失墜してしまう結果となることがあります。