シップナースの看護師求人データ
シップナースの仕事内容
シップナースは文字通り船で仕事をする看護師のことです。船旅は時として長期にわたるため、乗客の健康管理や救急時の対応のために看護師を配置することが多いです。
客船の中に医務室のもうけられていることが多いですから、そこで診察の介助や医療処置などを行います。だいたい1日平均すると20人程度が受診に訪れるといわれています。容体の急変などは24時間いつでも起こりうることなので、24時間体制で業務に当たります。
ローテーションで仕事を回していきますから、スケジュールとしては病棟看護師に近いリズムだと思ってください。また長期にわたって乗客の健康維持を確保するため、衛生管理なども重要な業務に含まれます。
シップナースは海外行きの客船に乗って業務をします。つまり世界各国の方が乗船しますので、高度な英語力が要求されると思ってください。ちなみに医務室の中には、必要最低限の医療器具で薬剤や救急蘇生装置が用意されています。平均的なスタッフとして、1クルーに医師が2名、看護師は4名、救命士が2名配属されることが多いです。日勤と夜勤の2交替制で業務に当たる形になります。
シップナースの給料・待遇
シップナースとして勤務した場合、給料はどのくらいもらえるのでしょうか?正社員で採用された場合、基本給は業種に関係なく一緒です。しかし資格手当や特殊勤務手当がついてきますので、年収は求人情報に掲載されているものよりも多めです。ちなみに30歳の平均年収を見てみると、日本郵船の場合788万円、商船三井は833万円となります。この2つの企業は日本国内でも大企業のため、年収は高めです。
正社員の他にも、契約社員として募集されている案件もあります。契約社員は、1回のクルーズで期間限定の乗務となります。契約社員の求人情報を見てみると、月収は38万円で1回のクルーズで150万円程度稼ぐことが可能です。日給で計算したら1万7000円くらいになります。これは高いか安かですが、病院でパートタイマーとして仕事をした場合と比較するとかなり給料は良いです。1回のクルーズで3~4か月くらいになると思ってください。
シップナースに必要なスキル
シップナースは、外国人相手の処置も行いますから英語力が必須になります。求人情報を見てみると、日常会話程度の英会話は必須だと思ってください。求人情報によっては、TOEICで700点といった公式スコアを要求されるケースもあります。
ただし日本の客船会社であれば、公用語は日本語ですからそこまで英語力を要求されることもないでしょう。しかし海外の客船会社の場合、英語が公用語になってお客さんだけでなく、クルーなどと会話する場合でも英語になりますから、それなりのレベルの英語力が要求されます。
診療で外科も内科も関係なく、いろいろな診療科目に関わる疾患を抱える人がやってきます。しかも天候によっては体調を崩す乗客が急増するケースもあって、対処するのに手いっぱいの状態になることも考えられます。
また医療器具などの必要最低限の設備しか用意されていないので、物品が不足するなどの想定外の事態も考えられます。医療機器が故障した場合、すぐに修理もできません。このように通常の病院ではあまり考えられないアクシデントが起きる可能性もありますので、臨機応変に柔軟な対応のできる人の方が好ましいです。
シップナースの求人の見つけ方
今現在、シップナースが在籍する船は日本に数隻しか存在せず、人員に空きが出ない限り募集が出ることはありません。
しかし、グローバル社会が進み、日本も長らく続いていた不景気から徐々に脱却の兆しを見せていることもあって、船を使って世界中を旅したいと思っている人も増えています。そのため、シップナースの募集も増える可能性もあります。
最善の方法としては、常にアンテナを張っていられるように、看護師専門の求人サイトに登録して希望を伝えておくことです。求人が出たらすぐに案内してもらえるので、取りこぼしを防ぐことができます。