30代の新人看護師向け転職・就職マニュアル
職場選びのポイント
プリセプターとの関係性
新人看護師の場合、プリセプターという先輩看護師がついて、最初の内はいろいろと指導します。30代の新人看護師の場合、このプリセプターとの関係性で悩むケースがしばしばみられます。
年齢が30代になると、先輩看護師の中にはできて当たり前という意識がどうしても先入観としてあります。しかし新人看護師なので、ベテランのようにはスムーズに業務ができません。このため事あるごとに「そんなこともできないの?」といった小言を受けてしまうのです。
そこで30代の新人看護師が職場を見つける際には、社会人から看護師になった人をどのくらい受け入れているかをチェックするのが大事です。社会人看護師を多く受け入れた実績のある病院なら、30代の新人看護師に対するプリセプターの当たりもあまりきつくなくなります。
求人情報などではなかなか書かれていないことなので、面接のときなどに社会人看護師がどのくらい在籍しているか確認してみるといいでしょう。
育児のしやすい環境かどうか
30代看護師になると、子どもがいるという人も多くなるはずです。また今は結婚していないとか子供がいない人でも、将来的には子供が欲しいと思っている女性は多いはずです。
ここで問題になるのが、仕事と子育ての両立です。まだ新人看護師であれば、仕事をするだけでも手いっぱいです。それにプラスして育児をするとなると、どうしても周囲の協力体制が必要です。ママさん看護師に対して寛容な職場かどうかを見極める必要があります。
まず重視したいのは、残業がどの程度あるかです。残業が多くあるといくら日勤だけにしてもらったとしても、育児との両立は厳しいです。残業が毎日1~2時間ある職場だと、病院を出られるのは日勤でも夜の7時から8時になります。子供をあやして、家事もこなしてとなるとつづけるのはかなり厳しいです。そこで残業のあまりない職場を探しましょう。
その他には、ママさんナースの多い職場を選ぶことも大事です。同じ女性でも子供がいないとなかなか子育ての大変さを実感できません。子供がけがをした、急な発熱で早退・欠勤しないといけない場合、どうしても「あの人のせいで仕事が増えた」と思われてしまいます。
しかしママさんナースの多い職場なら、自分も通ってきた道です。よって「困った時はお互いさま」と思って、仕事をフォローしてくれます。このような職場なら、育児との両立もしやすいでしょう。
ひよこマザーからワンポイントアドバイス
30代でこれから看護師として仕事をしていこうと思っている人は、最近増えているみたいですね。景気が低迷しているのと、これからはますます少子高齢化が進むとみられているので、安定した収入が得られることが大きいのでしょう。
看護師としてこれから働くことに期待の一方で不安を感じている人もいるでしょう。しかし30代で看護師デビューをして、活躍している人はたくさんいます。私の周りでも時折見かけます。
看護師としての経験は確かにないかもしれません。しかし皆さんにはそれまで社会人として培ってきた経験があります。この社会人の経験は、看護師の世界でも生きると思いますよ。社会人看護師を見てみると、患者さんに対する応対が非常にうまいです。
ビジネスマナーがしっかりと身についているので、患者さんが不快に思わないようにするにはどう接すればいいのか、体に染みついているのだと思います。また一般常識も身についている人が多く、先輩や上司との関係性のノウハウをマスター出来ているので、先輩看護師ともうまくやっている人は結構多いみたいです。
新人看護師と言われると、ゼロからのスタートと持ってしまう人もいるでしょう。でもこうしてみたように、社会人としての経験はしっかりと新天地でも生かせます。30代になるとベテランの看護師と患者さんも勝手にイメージしてくれるようで、ケアをすると安心してもらえるところもあるみたいです。あまり不安がらずに、堂々と仕事をしてみていいと思いますよ。