ブランクからの復職・再就職
新人看護師さんの仕事を退職してしまう理由は、健康上の問題、結婚や出産、自分が仕事に求めることの不一致等があります。
健康上の問題や、結婚や出産では、時に看護師への復帰がなかなかできないこともあります。仕事場の変更では、すぐに転職先を探し始めることが多いので、ブランクを感じることなく仕事を開始できますが、そうはいかない事情もあります。
時期を空けての再就職は、時に看護師を不安にさせ、再就職する勇気すら無くし、看護師業を辞めてしまう結果ともなります。特に新人看護師では、まだまだ教育や指導が必要なわけですから、第二新卒として就職する際に躊躇してしまう事があります。
では、時間をおいての再就職を考える新人看護師さんが働きやすい環境や心構えについて考えてみましょう。
ブランク期間中にすべきこと
新人看護師が退職し、時期をおいて就職することとなる原因の多くは、健康上の問題と言われています。
不規則勤務や過重労働、仕事による腰痛の悪化、ストレスによる胃腸障害、精神的ストレスによるうつ病やパニック障害、心身症など、仕事によるストレスが原因で身体や心に不調を訴える場合に退職という事になります。
また、このような状況での退職は、時に治療が長引き復職に時間がかかることがあります。そして、身体が完治しても、復帰する勇気が持てず躊躇してしまいブランクの原因ともなります。
休暇初期
まずは、しっかりと身体声と心の声に耳を傾けましょう。復職する準備は整っていますか?「ちょっとまって」とは言っていませんか?
そのような声が聞こえてきたら、「時期尚早」のサインです。
無理に復職すれば、新しい環境へのストレスにより適応障害を引き起こし、同じことを繰り返すこととなります。無理をせず、休息を続ける必要があります。
働きたい意欲が出て、やる気が回復出来るよう休養を取りましょう。休暇中は、医療・看護について頭から切り離しましょう。
今は、全てを忘れて休暇を取る時期です。
復職を考え始める準備が出来たら
今度こそ長く続けられる職場に就職するために、どのような職場で、どのような看護がしたいかを考えてください。どのような規模、どのような診療科、どのような患者さんを相手としたいかを考えます。そして、どのような職場風土で、どのような人間関係や教育体制の環境を望んでいるかを考えてください。
学生の頃の就職活動では、ただ漠然と病院名や評判などで就職先を決めた人が多いでしょう。しかし、一度就職して、退職した今、十分に職場というものがどのようなものは想像できたはずです。冷静に自分の勤まりそうな職場環境について考えてみてください。
復職直前になったら
ブランクに対して不安がある場合は、都道府県看護協会主催の看護師復職セミナーの参加する事をお勧めします。また、今の医療や看護について情報収集したり、就職先が決定した場合は、その職場の情報を集めて心の準備をすることもお勧めです。
復職活動の進め方
復職活動では、ハローワーク求人の検索、看護協会のe-バンクへの登録、求人広告の情報、看護師求人サイトの活用などがあります。
ここでお勧めするのが、看護師転職サイトの活用です。どこも、無料での求人紹介をしてくれるサイトばかりです。時に、転職祝い金を支払ってもらえるサイトもあったり、厚生労働省からの認可を受けた転職サイトもあります。
専属の担当者が、転職先の希望を確認し、その条件に合った医療機関や就職先を提案してくれます。また、待遇や労働条件の交渉を代行してもらえ、より好待遇の就職を目指すことができます。新人看護師では、教育環境や給与などの不安が多いと思います。
その交渉をしたり、人間関係や雰囲気が気になる場合には、職場の雰囲気を客観的に観察し、情報を連絡してくれることもあり、就職試験前に情報を得られ安心感が持てます。
再就職先での心構え
再就職決定すると、その時の入職前の心構えが必要となります。
新人看護師で、経験が浅いとなると、「教えてもらう事が多い」という認識を持っておく事が必要です。「わたしは新人看護師」との思いで、「前の職場はこうだったのに」「こんな方法で」などと、マイナス意見を持たないようにしてください。
なぜなら、新しい職場の環境に慣れることが必要だからです。経験が浅いのに、「あぁだ」「こぅだ」と不平不満を持ってしまったら、教える側の看護師も嫌気がさします。一から看護を学ぶと言う姿勢で仕事を開始できる事で、人間関係も業務に関しても慣れやすい状況につなげられます。