アセスメント力の身につけ方
アセスメントとは、とある事象に対して客観的に捉え、その内容に関して評価する事です。バイタルサイン、患者の言動や行動、患者の症状や病態によるデータや結果に関して情報収集した内容を判断し、これからのケアや処置、治療や関わりに活かすことです。
得られる情報に関して気付くことができなかったり、せっかく得た情報を有効な情報を認識できなかったりとアセスメントできないことがあります。また、情報に関して有効な判断能力が無く、活かせないと言う場合もあります。新人看護師は、その経験の浅さから気付けない、認識できない、活用できないとアセスメント出来ない、苦手と感じてる場合が多いです。
まず、アセスメントに必要なことは何でしょうか。知識、技術が必要なことは理解できているでしょう。しかし、もっと大切なことがあります。これに気づくことが出来れば、明日からの患者さんへの関わり方が変わってくるはずです。
患者さんに深い関心を寄せよう
まず、最も大切なことは、患者さんに関心を寄せることです。患者さんの病態、入院までの経緯、生活背景、生活、現在の症状や治療への受けとめや理解などを把握します。そして、その患者さんを取り巻くサポート体制や人間関係、家族背景などを理解します。
患者さんに対する、疾患や病態、症状に対する情報収集と、認知力や治療への興味関心、取り組みなどの状況と精神面、患者さんの人的、社会的、全人的サポート体制の把握を行います。患者さんのあらゆる状況に対して、興味関心を持ち、情報を得ることが大切です。
そして、患者さんと関わり、コミュニケーションを図り、信頼関係を構築し、患者さんから発せられる情報を吸収します。患者さんは、信頼できない職員には情報をあまり提供してくれません。「しんどい」「つらい」「いたい」「こうしたい、あぁしたい」など、意思表示が出来る関係性を創り上げる努力が必要です。
アセスメントには、多くの情報が必要です。それは、患者さん自身から発信されるものと、検査データや診療内容により得られるものがあります。
患者さんを知ろうとする気持ちがあれば、多くの情報に出くわすことが出来ます。
相談したり、助言を受けることも大切
新人看護師は、得た情報を適切に判断し対処したり、その情報から得られることを活かしたりすることを苦手とします。
得た情報を適切に活用するためにも、分からないことや疑問に思ったことは先輩看護師や教育担当の看護師にどのように捉え、対処すればよいか助言を求めることも必要です。
自分で判断できかねる場合は、経験の豊富な看護師に意見を貰い、次への応用と知識に変えられることも大切です。医療はチームで動いている為、自分で自分の得た情報と抱え込むのではなく、他の看護師や医療スタッフに情報提供し、その情報が患者さんにとってよい医療、看護につなげられるよう計らう事も大切です。
得た情報を上手く活用できないことは、患者さんにとって不利益となり、時に事故や病態悪化などにつながりかねません。そのような状況を回避するためにも、報告や相談により正しい判断や助言を得ることも必要です。
アセスメントに必要な知識を得よう
そして、最後に重要とされることは、知識です。知識は、教科書や医学書による知識もありますが、経験すると言う事も大切です。多くの病態や疾患、症例に関与し、患者さんと関わることで得られる知識は多くあります。
経験値を上げ、実践したことや理解した内容を次に生かす、応用できるように復習する事も新人看護師として求められる姿勢です。アセスメントが苦手と学ぶことから逃げてしまっては、いつまで経ってもアセスメント不足や知識の充実は見込めません。分からないことを分かるようにするためにも、積極的に未経験分野や苦手分野に挑戦し、アセスメント力を養う事も求められます。