派遣看護師の求人選びのポイント【キャリアアップ重視 編】
キャリアアップのために一時的に特定の職場で派遣ナースとして働くというのは効率的な方法です。特に新人看護師にとっては新しいチャレンジのきっかけになったり、離職してしまったときにスキルを減退させないための繋ぎとしても有効です。
サポート体制が整っているかどうか
新人看護師は派遣スタッフとして仕事をする際には、求人情報の条件を細かくチェックすることが大事です。
その中でも、サポート体制がどうなっているかの確認をしましょう。キャリアの不十分な新人看護師の場合、どうしても一人前の仕事は難しいです。そこで看護師の必要な知識やスキルを一から教えてくれるような研修制度の整っている職場かどうかを確認すべきです。
医療機関の中には、クリニカルラダー制度を導入している所もあります。それぞれの看護師のレベルに応じたプログラムをいくつか用意し、プログラムが終了すると、次のステップの教育の受けられるシステムです。ラダーは英語で梯子ですが、まるで梯子を伝って上っていくかのように一歩一歩ステップアップできる研修制度です。
メンター制度があるか
メンター制度の用意されている医療機関に派遣されるのも、新人看護師にとっては安心です。先輩の看護師と一定期間チームを組んで仕事をし、わからないことがあればフォローしてもらえる制度です。このように自分がどうしていいかわからなくなったときのケアがしっかりしている医療機関を選んでください。
【ケース別】求人の選び方
注射が苦手な看護師
新人看護師の中には、注射が苦手という人もいるでしょう。なかなかさすポイントが見つからない、患者に痛そうな顔をされると、ますますプレッシャーになってしまって苦手意識が高まります。しかし新人看護師がいきなり注射をそつなくこなせるケースはむしろ少ないです。注射を上達させるためには、とにかく経験を積むしか方法はありません。
もし注射が苦手な看護師は、派遣先に健診センターを選ぶといいでしょう。健診センターの看護師の主要業務の中に、採血があります。しかも大きな健診センターになると、1日に多くの人の採血をこなさないといけません。場合によっては、1日100人以上に注射することもあります。
これだけの注射の経験は、なかなか他の職場ではできないことです。次から次へと注射していかないと時間がなくなるので、プレッシャーも感じている暇はありません。実際健診センターでしばらく採血の仕事をしていて、いつの間にかスムーズに注射できるようになった看護師も少なくありません。
看護師としてのスキルに自信がない場合
新人看護師の中には、まだ経験が不十分なのであまり高いスキルの要求されない仕事をしたいという人もいるでしょう。
その場合には、ツアーナースとして働く選択肢があります。修学旅行や観光ツアーに添乗して、参加者の健康を管理する仕事です。もともとツアーに参加できるだけの健康状態を持っている人たちですから、大変な業務を任されることはまずありません。
しかも2~5日くらいの短期間で済みます。プライベートの時間も大切にしたいと思っている人におすすめの仕事です。
ひよこマザーのワンポイントアドバイス
新人看護師がすべての仕事をできないのは当たり前です。私もかつては新人看護師、今は後輩の看護師を見ていますが、できないことの方が多いです。でも仕事の経験を積んでいく中で、徐々にスキルを身に着けるものです。はっきり言って、新人看護師に過度な期待をかけている先輩看護師はいないと思います。
もしわからないこと、困ったことがあれば、些細なことでも先輩に聞いてみましょう。下手に自己判断で誤ったことをされるよりは、よっぽどましですから。何でも自分に訊いてくると、仕事の忙しいときには面倒だなと思うことはありますが、慕われている感じがして、「かわいいやつ」って思えたりもするものです。
ただし何度も同じことは聞かないでください。アドバイスされたら、それをメモにして吸収することです。この姿勢さえ忘れないようにすれば、新人看護師がどこに派遣されてもきちんと仕事はできると思いますよ。
「自分にできないことを任されやしないか」と不安になるよりも、何でもチャレンジすることが大事です。派遣はいろいろな職場を体験できる可能性もあり、看護師としての守備範囲を広げる貴重な場だと思って、仕事をすればやりがいも見いだせると思いますよ。