看護師のスキルアップ資格「眼科コメディカル」
眼科で今後看護師としてのキャリアを積み重ねていきたいと思っているのなら、眼科コメディカルの資格を取得しておくと良いでしょう。
以前は眼科診療アシスタントという名前でしたが、2004年に資格の名称変更が行われ、眼科コメディカルが正式名称になりました。このほかにも眼科検査員や眼科診療補助員といった名称で紹介されます。
眼科勤務している、勤務を希望する看護師が眼科医の下で経験を積んでいき資格取得するパターンが一般的です。2015年までにおよそ80万人の資格保有者がいます。
眼科コメディカルの試験問題ですが、内容そのものは決して難しくありません。ただし注意したいのは、引っ掛け問題が多い点です。
このため、あまり注意せずに問題を解くと思わぬところで足元をすくわれてしまう恐れがあります。しっかりと問題の内容をチェックして、問題を解いていけば、眼科で勤務経験のある看護師であれば、まず問題なく合格できるレベルと思ってください。
眼科コメディカルの資格取得方法・条件
眼科コメディカルの試験を主催しているのは、日本眼科医会です。
受験資格
まず日本眼科医会の会員となっている眼科医の下で勤務をする必要があります。ですから眼科コメディカルになるためには、まず眼科に転職する必要があります。
この条件をクリアすると、眼科コメディカルスクリーニングという講習を受講します。講習受講するには、申込書に必要事項を記入して、眼科医に署名・捺印をして提出します。
そうすると翌年に開催される講習を受講できます。ちなみに講習は計5回・毎年3月ごろに実施されていますから、病院のスタッフと相談のうえ、スケジュール調整をしましょう。
試験の概要
眼科コメディカルは毎年5月に試験が実施されます。筆記試験によって考査が行われます。
視能訓練士との違い
眼科コメディカルと似たような資格として、視能訓練士があります。両者の業務範囲は微妙に異なります。視能訓練士は、検査を専門とする人の資格です。一方眼科コメディカルはより眼下での業務全般に関する資格になります。
眼科コメディカルの資格を持っていると検査などの他にも、病院における受付や会計なども担当できます。眼科クリニックにとっては、ユーティリティプレイヤーとして重宝する人材といえます。
視能訓練士の場合、病院の眼科で採用される傾向があります。眼科コメディカルの場合、個人の医師の経営しているクリニックで採用される傾向が見られます。
クリニックの場合、それほど多くのスタッフを雇うことは難しいです。このため眼科コメディカルのような医師のアシスタントから医療事務まで、手広い業務を担当してくれる人がいると重宝するわけです。
眼科コメディカルの資格を取得してクリニックで勤務する看護師の場合、月給は20万円前後、年収にすると240~250万円といったところが相場のようです。夜勤がなく、日曜・祝日は休みのため、病棟勤務と比較すると給料は低めです。
仕事やプライベート両方で、パソコンやスマホを常に見ている人も多いです。このため、一昔前と比較すると目を酷使する傾向があります。そこで眼科のお世話になる患者も増えてくるでしょうから、眼科コメディカルのニーズも今後高まってくるでしょう。
眼科コメディカルの資格に興味がある看護師さんへ
眼科に関連する職場であれば、眼科コメディカルの資格を活かせます。クリニックの他にも総合病院や大学病院でも募集の出ていることはあります。その他には、メガネを販売しているショップでも眼科コメディカルの募集がしばしば出ています。
メガネを作るにあたって、度を調べるために検査を実施します。この検査をする時に、眼科コメディカルの資格を持っている人が求められます。
眼科を見てみると、医者も含め、女性中心の職場であることが多いですね。女子の中には男性を見てしまうと緊張してしまい、思っていることをなかなか言えなくなる人もいるでしょう。
同性同士で気軽に業務したいと思っているなら、眼科でキャリアアップしてみるのも良いと思いますよ。