看護師のスキルアップ資格「患者急変対応コース for Nurses」
看護師は患者と接する時間は医療スタッフの中でも比較的長いはずです。そこで看護師の職務の一つに、患者の様子を観察して、何かいつもと異なる所はないかチェックするものがあります。もしも容体に変化があって素早く感知できれば、深刻な状態になる前に処置が行え、患者の命を救える可能性は高いです。
このように患者の急変前にいち早く気づき、適当な処置の行える資格の一つに、患者急変対応コース for Nursesがあります。
ただ単に医者からの指示を受けるだけでなく、自分自身の意志で能動的に患者に対処したいのであれば、患者急変対応コース for Nursesの資格取得はおすすめです。
患者急変対応コース for Nursesの資格保有者数は公表されていません。しかし指定する講習を受ければ資格取得ができます。より能動的に患者のケアをしたい、キャリアアップしたいと思っている人は資格取得も真剣に検討しましょう。
患者急変対応コース for Nursesの資格取得方法・条件
JSISHという日本医療教授システム学会というところが、資格認定しています。
臨床経験のある看護師が対象になります。その他にも心肺蘇生法の一種であるCPRと蘇生機具であるAEDの訓練を受けていることが条件です。
ただしCPRやAEDの訓練を受けていない人でも、コース受講前に両方の講習が用意されているのでこちらを受講すれば問題ありません。事前テストがありますから、こちらを受験する必要があります。
受講内容
患者急変対応コース for Nursesの講義は、少人数のグループに分けられて受講します。Mental Changeでは思考回路の導入や定着を学びます。Behavioral Changeでは行動変容の導入と定着を学習します。そしてチームダイナミクスではチームで対応するときに、コミュニケーションのやり方を受講します。
プロバイダーコースとファシリテーターコースという2種類のコースによって構成されます。まずプロバイダーコースを受講して、その後にファシリテーターコースを受講する形になります。11月の2日間の講習スケジュールが例年の慣わしです。
救急医療の現場で役立つ資格
救急医療の現場で患者急変対応コース for Nursesの資格を持っている看護師は、大変重宝されます。救急医療には、いろいろな症状を抱えた患者がやってきます。そして中には一刻の猶予も許されないような深刻な状態で運び込まれるケースも十分考えられます。
そのような中で患者急変対応コース for Nursesの資格のある看護師は、患者の様子を見て緊急度を瞬時に判断できます。緊急度の高い人から治療に当たることで、より多くの患者の命を救える可能性があります。
患者急変対応コース for Nursesの中には、チーム医療で欠かせないコミュニケーションを学ぶ授業もあります。場合によっては、複数の診療科目のスタッフが連携して治療に当たることも十分あり得ます。
このような時にスタッフの間に立って、コミュニケーションを円滑に行えるように動くのも、患者急変対応コース for Nursesで専門的な講義を受けている看護師はうってつけといえます。
患者急変対応コース for Nursesの資格に興味がある看護師さんへ
救急医療の現場で、患者急変対応コース for Nursesの資格を持っているとかなり有利な武器になります。その他には集中治療室で看護師のキャリアを積み重ねていきたいと思っている看護師にとっても、患者急変対応コース for Nursesはプラスになる資格だと思いますよ。
集中治療室の患者は、容体の急変が起きる可能性は十分あります。ちょっとした変化を見逃すだけでも、文字通りの命取りになりかねません。心肺停止に陥る前の段階で、その変化に気づける資格です。
集中治療室で勤務している看護師で、もっと多くの患者の命を救いたい、スキルアップをしたいと思っている人もいるでしょう。そのような人には患者急変対応コース for Nursesはおすすめです。