看護師のスキルアップ資格「心理カウンセラー(相談員)」
働く人のメンタルヘルスの管理が、企業でも重視されるようになってきています。
この従業員の心理的な問題を解決するための資格として、心理カウンセラー(相談員)があります。
企業と契約している医療従事者や企業の人事・労務部門の担当者で資格取得を目指すケースが見られます。
心理カウンセラーの資格は1級と2級資格に分類できます。2級資格は、心理カウンセラーとして必要な基礎的な知識や技術を持っていることが認定されます。1級資格になると、より高度な専門学識やスキルを持っていることが証明できます。
日本臨床心理士資格認定協会の発表によると28080名、日本心理学会によると43035名の資格保有者がいます。心理カウンセラーの難易度は決して高くはなく、合格率は例年60~70%で推移しています。
心理カウンセラーの資格取得方法・条件
心理カウンセラーの資格を認定している所はいろいろとあります。
全国心理業連合会という一般社団法人や日本臨床心理士資格認定協会、日本心理学会、日本臨床心理カウンセリング協会、日本カウンセリング学会、日本プロカウンセリング協会日本カウンセラー連盟、日本有料セラピスト支援連盟などが資格認定を行っています。
受験資格
両方とも年齢制限があって、18歳以上の人が対象になります。2級資格の試験を受けるためには、大学の心理学部、心理学科、もしくは心理カウンセラー認定講座を修了していないといけません。
1級資格を取得するためには、まず2級資格を取っておかないといけません。その上で心理カウンセラー実践講座を修了して、受験資格を得られます。
試験の概要
1級2級試験も同様で、筆記試験が実施されています。専門基礎知識を中心に出題され、小論文も作成しないといけません。この筆記試験で一定の点数を獲得した人を対象にして、二次試験が行われます。
二次試験に関しては面接試験となります。試験の開催期日は、主催団体によって異なりますから、各認定先団体でスケジュールの確認をしましょう。
ストレス社会には欠かせない資格
現代社会はストレス社会といわれています。会社で仕事をしている人も、仕事を成功させるためのプレッシャーや職場の人間関係などストレスの要因はたくさんあります。
また学校を見てもいじめの問題をはじめとして、ストレスを抱える要因があります。その結果休職してしまうとか、不登校になってしまうケースもしばしばみられます。
そこで企業や学校の中には、従業員や学生のメンタルヘルスを維持するために、心理カウンセラーの資格を持った看護師を求める傾向が見られます。
病院やクリニックで今まで勤務してきて、違った職場で仕事をしてみたいと思っている人には視野の広がる資格といえます。
企業に勤務したとなると、同世代のサラリーマンと同じくらいの年収になるでしょう。おそらく病院やクリニック勤務とあまり変わらない給料がもらえるはずです。
しかも一般企業の場合、土日は休日でしょうし、夜勤もないため規則正しく仕事ができるでしょう。
心理カウンセラーの資格に興味がある看護師さんへ
心理カウンセラー(相談員)の資格を生かすと、職場はいろいろとあります。先ほど紹介した一般企業や学校、児童福祉施設、心身障碍児施設、少年院などで勤務している人もいます。
病院やクリニックに勤務している人もいて、精神科や心療内科などで活躍しています。
また産婦人科で心理カウンセラー(相談員)の資格を生かしている人もいます。母親になる前後にマタニティブルーの状態に陥ってしまう人も多く、そのような人の心理面のケアをします。
特に自分も出産経験のある人だと、自分の経験を生かしていろいろなアドバイスができます。
現代はストレス社会で、生活にありとあらゆるシーンでストレスを受けます。そこで心理カウンセラーとして、フリーランスや独立して活躍している看護師もいるみたいですね。独立した場合、年収500万円前後くらい稼げている人もざらにいますよ。