看護師のスキルアップ資格「ME技術実力検定試験」
医療機器は日々進歩を続けていて、中には操作に専門性の高い知識やスキルが要求されるものもあります。
このような医療機器を安全に適切に管理する人を認定する資格が、ME技術実力検定試験です。第2種は医療機器を取り扱う人が持つべき基礎知識と技術に関する検定試験となります。一方、第1種は指導者としての能力を有しているかどうかを考査する試験となります。
第2種は1979年にスタートし、第1種はその後1995年に試験が開始されました。第2種は今までに6万人以上が受験して、2万人以上が合格しています。第1種試験に関しても5000人以上が受験し、1200人以上が資格を保有しています。
第1・2種ME技術実力検定試験の難易度は比較的高いと思ってください。第2種は年度によって合格率にばらつきがみられます。高いときだと4割を超えることもあれば、低いときには27%を切るケースもあります。それでも平均すれば30%前後の合格率です。第1種の試験になると、さらに合格率は低く難関となります。
ME技術実力検定試験の認定方法・条件
第1・2種ME技術実力検定試験の検定試験を実施しているのは、日本生態医工学会・ME技術教育委員会という一般社団法人です。
受験資格
第2種ME技術実力検定試験は、特に受験資格を設定していません。ですから基本誰でも受験は可能です。
第1種ME技術実力検定試験は、第2種の合格者が対象になります。その他には、臨床工学技士免許を持っている人も受験は可能です。看護師の場合、枡第2種の検定試験に合格し、希望すれば第1種の試験にその後チャレンジする形になるでしょう。
試験内容
第2種試験は、ICUやCCU、手術室、透析室、検査室をはじめとして医療現場で使われる機器やシステムを安全に運用するための基礎知識に関して問う問題が出題されます。多肢選択方式と論文方式によって試験が実施されます。
第1種試験に関しては、物理・化学や医用機械工学、医用電気電子工学、医用情報通信工学、信頼性・安全性高額、生体物性、ME機器に関する共通問題や選択問題の筆記試験と小論文によって考査されます。
科目ごとに合否の診断がされ、もし総合得点で不合格になっても不合格科目だけ次回は受験して基準をクリアすれば、資格取得できます。
看護師がME技術実力検定試験の認定資格を取得するメリット
医療の進歩は目覚ましいペースで進められています。しかし医療の進歩の結果、医療機器やそのシステム、施設を稼働させるためには専門性の高い知識や技術が要求されます。特に看護師の場合、医療機器の操作を行って、患者のケアを行うことはしばしばあります。
そこで医療機器の取り扱い能力の証明になる第1・2種ME技術実力検定試験に合格することは、キャリアアップする中ではプラスに働きます。人工透析やオペ室ナースとして活躍したい場合には、スペシャリストとしてアピール材料になりえます。
その他にも救急医療の世界でも、第1・2種ME技術実力検定試験の資格保有者は欠かせません。特に生命維持管理装置の取り扱いに関して、専門性の高い第1・2種ME技術実力検定試験の資格を持った看護師は即戦力として採用されるでしょう。
ME技術実力検定試験の資格に興味がある看護師さんへ
ME技術実力検定試験の資格を活かせる職場は上で紹介したように、病院があります。より高度な看護活動をしたいと思っている看護師は、資格取得をして損はないでしょう。
その他には医療機器メーカーに転職するときにも、この資格は行かせます。MRとして医療機関に自社の医療機器を売り込みに行くのにも、新商品の開発にもその知識やスキルを生かせます。一般企業への転職を検討している看護師は、取っておきたい資格といえます。
医療機器の操作をスムーズに行える、もともとマシンに対して関心を持っている看護師はそれほど勉強するときにも苦痛には感じないかもしれません。
メカ好きの看護師がいれば、その特性を生かして第1・2種ME技術実力検定試験を取得しましょう。病院によっては、資格手当がついて給料の上乗せも期待できますよ。